岡山大地球物質科学研究センター(鳥取県三朝町)は26日、小惑星探査機「はやぶさ」が持ち帰った微粒子の酸素同位体分析から小惑星「イトカワ」は複数の天体に由来する断片が衝突してできた可能性が高いと発表した。太陽風や宇宙線を受けてできたとみられる風化の痕跡なども確認。中村栄三教授(地球化学)は「イトカワの形成過程などを知る上で重要」としている。 全国の13研究機関が同日、千葉市で開かれた日本地球惑星科学連合大会で国内で初めて報告した。 岡山大の研究チームは最大約0・1ミリの微粒子4粒の酸素同位体分析を実施。いずれも地球外物質でイトカワのものと確認され、微粒子ごとに異なる分析結果となったことから、複数の天体が衝突して砕けた破片から成立した可能性を示している。