外資系レコード店のバイヤーからキャリアをスタートし、インディーズ系流通会社を経て、2006年にディスクユニオンに入社。現在まで600を超えるCD・LPタイトルを制作・販売してきた金野篤。彼のレーベル〈SUPER FUJI DISCS〉で手掛けてきた数々のリイシュー作品を見て感じるのは、歴史の中で埋もれている日本の音楽を掘り起こし、現在に再び流通させる姿勢である。『1974 ONE STEP FESTIVAL』(2017年 / 21枚組)、『1977ROLLING COCONUT REVUE JAPAN CONCERT』(2018年 / 14枚組)などのBOXセット作品を筆頭とする、丁寧な取材を伴ったライナーノーツとあわせて当時の音源を網羅的にパックしていく仕事ぶりは、さながら歴史的価値を見極め、今に伝わる形で情報を編み直し、保存していく「音楽のアーキビスト」なのだ。 またリイシューと並行し