年末恒例となった、書評家の豊崎由美さんと杉江松恋さんによる文芸対談をお届けします。業界きっての読み巧者の2人が2023年を振り返りつつ、よりすぐりの「オススメ!」小説各10作について論じ合いました。
anond.hatelabo.jp このまとめとブックマークコメントすごくいい! このあたりのラインナップだと「チェーザレ」とか「天は赤い河のほとり」とか読んでみてほしい! 最近だとイチオシは「天幕のジャードゥーガル」。 天幕のジャードゥーガル 1 (ボニータ・コミックス) 作者:トマトスープ秋田書店Amazon 「天幕のジャードゥーガル」 DMMBOOKSで53%ポイント還元中! 今のうちに買っとけ!https://t.co/A5I6rHLnxB pic.twitter.com/2O5O2DtvER— 10月14日から開拓者 (@kaitakusya39) 2023年12月27日 今見たら2024年1月15日までDMMBOOKSで半額ポイント還元やってるらしいから興味ある人は騙されたと思って読んでみて! あとは「そこをなんとか」と「すこしだけ生き返る」という作品は初めて知ったので読んでみ
【放送日】2024年1月2日(火)夜10時~11時40分[Eテレ] ※放送は変更される場合があります。 古今東西の「名著」を25分×4回=100分で読み解く『100分de名著』。そのスペシャル版として「100分de宗教論」を放送します!今回は、「宗教」がテーマ。多角的なテーマから名著を読み解くことで、「自分がおすすめする宗教論」「私たちにとって宗教とは何か」について考察します。通常の4回シリーズではなく、100分間連続の放送でお届けします。 ここ数年「宗教による被害」や「宗教二世のこころの問題」「宗教と政治の関係」など、宗教の問題が大きく社会を揺さぶった。近代化、経済至上主義をひた走ってきた私たち日本人は「宗教」という問題を長らく真正面から見つめてこなかった。その綻びが今噴出している。私たちはこの状況にどう向き合っていけばよいのか? 古今東西の名著では、すでにこうした状況を予見したような洞
熊代亨『人間はどこまで家畜か』、篠田謙一『科博と科学』、島田雅彦『散歩哲学』の3点を刊行! 【未知への扉をひらく】ハヤカワ新書2024年2月刊ラインナップ【2月21日発売】 早川書房が2023年6月に立ち上げた新書レーベル「ハヤカワ新書」。2023年2月21日に発売予定の3点をご紹介します! 【2024年2月刊のご紹介】熊代 亨『人間はどこまで家畜か――現代人の精神構造』◎内容紹介 「自己家畜化」をキーワードに精神科医が読み解く、現代人の「こころ」の深淵 清潔な都市環境、健康と生産性の徹底した管理など、人間の「自己家畜化」を促す文化的な圧力がかつてなく強まる現代。だがそれは疎外をも生み出し、そのひずみはすでに「発達障害」や「社交不安症」といった形で表れている。この先に待つのはいかなる未来か? 熊代亨(アイコン)【著者紹介】 熊代 亨(くましろ・とおる) 1975年生まれ。信州大学医学部卒業
メタゾアの心身問題――動物の生活と心の誕生 みすず書房Amazonこの『メタゾアの心身問題』は、タコやイカがどのような「意識」を持っているのかについて様々な観察・研究をもとに紹介した、『タコの心身問題』の続篇にあたる。 『タコの心身問題』は本邦での刊行が2018年で、その後何度も「人以外の生物の心、意識」や「タコの知性について」語る時にこのブログや他所の原稿で何度も取り上げてきたノンフィクションだったが、本作(メタゾア〜)もそれに勝るほどの知的興奮を与えてくれる傑作だ! 本作でもタコの話題が前作より最新の情報とともに語られているので、ある意味では続篇にしてアップデート版といえる内容に仕上がっている。 タコの心身問題――頭足類から考える意識の起源 作者:ピーター・ゴドフリー=スミスみすず書房Amazonタコに続いての「メタゾア」なので、当然本作ではメタゾアの心と意識について触れていくわけだが
100を超える主要な音楽メディアの「2023年の年間ベスト・アルバム」を集計。ベスト・アルバム集計サイトAlbum of the Yearが集計版「2023年の年間ベスト・アルバム TOP50」を発表しています。 【集計ルール】 各メディアが発表した「2023年の年間ベスト・アルバム」のリストから、1位の作品に10ポイント、2位の作品に8ポイント、3位の作品に6ポイント、4〜10位の作品に5ポイント、11〜25位の作品に3ポイント、26位以降の作品に1ポイントをそれぞれ加算。ランク付けされていないリストの場合は、リストが10枚以下の場合は5ポイント、25枚以下の場合は3ポイント、25枚以上の場合は1ポイントをそれぞれ加算します。 現時点で107のメディアを集計。今後Album of the Yearの集計対象となるメディアがベストリストを発表した場合は、その分のポイントが加算されるため、順
J・R・R・トールキンの「ホビットの冒険」「指輪物語」などの舞台となる架空都市「中つ国」には、身長が60cmから120cmほどでとがった耳と太った体を持つ架空の種族「ホビット」や、長命種のエルフ、巨大なオークや技術力の高いドワーフなど、後の多くのファンタジー作品に影響を与えたさまざまな種族が登場しています。しかし、トールキンは作中でそれぞれの種族はどれくらいの人口規模があるかなどを明らかに示していないため、熱心なファンはしばしば種族の分布や人口について議論しています。経済学者でブロガーのライマン・ストーン氏は、トールキンの人口統計分析を新しいアプローチで行うことで、ホビットをはじめとする人口を推定するアイデアを解説しています。 How Many Hobbits? A Demographic Analysis of Middle Earth | by Lyman Stone | Dec, 2
第76回カンヌ国際映画祭で最高賞パルム・ドールを受賞、先日発表された第81回ゴールデン・グローブ賞では作品賞(ドラマ部門)も含めた4部門にノミネートされるなど注目を集める、映画『落下の解剖学』の日本公開日が決定し、あわせて本予告映像、本ポスター、場面写真が公開された。 人里離れた雪山の山荘で、男が転落死した。はじめは事故と思われたが、次第にベストセラー作家である妻サンドラ(ザンドラ・ヒュラー)に殺人容疑が向けられる。現場に居合わせたのは、視覚障がいのある11歳の息子だけ。事件の真相を追っていく中で、夫婦の秘密や嘘が暴露されるが‥‥。 監督は、長編映画4作品目となる本作でパルム・ドールを獲得したジュスティーヌ・トリエ。主人公サンドラ役には、本年度映画賞レース主演女優賞の最有力候補となっているザンドラ・ヒュラー。 本予告映像では、夫の死をきっかけに、仲睦まじい夫婦像が徐々に崩れてゆき、表の顔と
This is a book list for non-STEM students. This list contains introductory textbooks of mathematics and physics, mostly written in Japanese. このリストは文系の人が数学や物理学を勉強するための本の案内です.あくまで,個人的に勉強になったものを並べているだけで,もちろん網羅的ではありません.やたらと並んでいることからわかるように,いろんな本を読んでは挫折して,凹んだりしていました.優秀ならこんなにいっぱい挙げなくていいのだろうと思います.ここから下は,挫折と失敗の個人的な記録です. 何かコメントやアドバイスがある方は,こちらのブログのエントリ(http://hand4.blog2.fc2.com/blog-entry-43.html)にコメントをつけてく
これから、最近読んだキュリー夫人の書籍に感心するやら、ドン引きするやら、とにかく驚いてしまった話を書くのだけど、books&appsの読者の方の多くは「キュリー夫人の伝記なら読んだことがある」「内容はもう知っている」と思うんじゃないかと思う。 私自身、そうだった。実際に、以下の本を読んでみるまでは。 私がこの本を手に取ったきっかけは「みずから授乳し、子をおぶってあやし、ガチに子育てをやってのけた伝記級の偉人は存在したか?」という疑問に応えてくれそうなのがキュリー夫人だったからだった。 読み始めてから気づいたが、この『キュリー夫人と娘たち』という本はフェミニズムのアングルからキュリー夫人(マリー・キュリー)とその家族、特に二人の娘の辿った人生についてまとめたものだった。 が、それが彼女たちの物語を過度に思想寄りにしているとは感じなかった。 というのも、キュリー夫人たちの生きた時代は男尊女卑が
本を出せば儲かるわけではない 明治大の齋藤孝教授のように、毎月本を出版して、印税やテレビ出演だけで、おそらく本務校の収入の何倍も稼いでいるであろう先生もいる。そういう人ばかり目につくから「大学教授は本を出して儲かる」と思っている人がいるかもしれない。そんなことはないのだ。 私レベルの「売れない教授」だと、本は書けば書くほどビンボーになる。どういうことか説明しよう。私はこれまでに10冊の本(単著)を出版している。このうち、4冊は完全な学術書で、著者印税は一銭も出ない。印税がないだけなら、まだいい。この4冊のうち3冊は「自腹」、あるいは勤務校からの「出版助成金か個人研究費」というかたちで、数十万、時に100万円以上のお金を出版社に供与して、ようやく出版してもらっている。 最初の単著本は、出版目的が明確だった。10年以上の研究成果を学術書としてまとめて「博士号」を取得するつもりだったからだ。国際
NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」(土曜後7・30)が16日、放送され、番組内で映ったあるシーンにSNSが沸いた。 ディレクターが書生としてスタジオへ通うことを条件に、撮影が許された、宮崎監督やスタジオジブリの2399日の記録映像をまとめた番組。13年に一度は長編アニメからの引退を宣言したものの復帰し、今年7月に公開された「君たちはどう生きるか」の製作過程を追った。 若き日から盟友であり、超えるべき壁だったアニメーション監督の高畑勲さんが、18年に死去。高畑さんへの愛憎に似た思いと、最新作と高畑さんとの関係性などが明らかになった。迫り来る老いや、死生観について語る場面もあった。 同作の絵コンテが完成しても、机に向かい続ける宮崎監督。作画監督の本田雄氏は「退屈が死ぬほど嫌だから。次やらないって言ってるけど、やるんじゃないですかね?」と、創作意欲の火が消えない様子を表現した。 番組のラス
今年・2023年の日本アニメ映画は、大豊作だったと言っていいだろう。 私が鑑賞したり感想を書いたりした限られた範囲だけでも、斬新なキャラデザが光る『金の国 水の国』、鳥山明の良さが詰まった快作『SAND LAND』、芸能界と社会の歪みを斬る【推しの子 Mother and Children】、ハイセンスな絶滅どうぶつアニメ『北極百貨店のコンシェルジュさん』など、数多くの忘れがたい劇場アニメ作品をあげることができる。なんなら昨年末に公開して話題をかっさらった大傑作『THE FIRST SLAM DUNK』も今年の夏までずっと上映され続け、劇場を盛り上げていた。配信アニメでは、サイエンスSARUが海外のクリエイターとがっつり組んで作り上げたNetflix『スコット・ピルグリム テイクス・オフ』は特に注目すべき一作だ。(ちなみに海外アニメは海外アニメで凄まじい豊作イヤーだったが今は置いておく。)
著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。 米Video Game History Foundation(VGHF)は、ゲーム雑誌やアートブック、CDやソースコードに至るまで、ゲーム関連の資料を全世界からブラウザで閲覧できるデジタルライブラリのあらましを初公開しました。 あくまで「どのようなユーザーインターフェースか」「どんな資料を検索できるか」を紹介している段階です。過去2年間にわたって構築されてきたライブラリは、2024年内に公開される予定です。 VGHFは、ビデオゲーム歴史関連の資料をアーカイブ化して保存する非営利
tanemaki.iwanami.co.jp はてブで珍しく社会学に対する肯定的な反応が数多く寄せられていますね。最近のインターネットでは殆ど社会学なんてパブリックエネミーみたいな扱いなのに。 ただ、むしろこの文章が評価されているのは、そういうインターネット上でパブリックエネミーと化した社会学のイメージを肯定し、「俺たちはそれとは違う実直な社会学をやるぜ」という主張をしているからとも言えます。 大風呂敷を広げた預言者v.s.「職人的」な社会学者 この文章の著者である岸政彦氏は、まず以前の岩波講座社会学について 前回は上野千鶴子や吉見俊哉、大澤真幸などが全体の監修者で、巻数も26あったと記憶しています。各巻のタイトルも凝ったものが多かった。執筆者も社会学プロパーだけでなく、竹田青嗣などの周辺領域の方が入っていました。文体や内容も派手で、自由で、雑多で、それほど社会学とは関係のないものもたくさ
「窓ぎわのトットちゃん」八鍬新之介監督インタビュー 「本当に人の心に届くモノにするためには、妥協はできない」 現在公開中のアニメーション映画「窓ぎわのトットちゃん」。「徹子の部屋」などで現在もタレントとして活躍する黒柳徹子が、みずからの幼少期を綴った大ベストセラーの初のアニメ化となる本作は、原作の核心をしっかりと押さえながらも、アニメーションならではの楽しさと喜びに満ちた快作に仕上がっている。 その監督を務めたのは、TVシリーズ「ドラえもん」のメインスタッフとして活躍し、「映画ドラえもん 新・のび太の日本誕生」など、劇場作品でもらつ腕を振るう八鍬新之介だ。無事公開を迎えたばかりの八鍬監督に、制作中のエピソードなどをうかがった。 ――すでにいろんなところで聞かれているかもしれないんですが、まずはなぜ『窓ぎわのトットちゃん』をアニメ化しようと思われたのか、きっかけをうかがえますか? 八鍬 20
このたび、『岩波講座 社会学』が正式に刊行開始となりました。前回の「岩波講座」からほぼ30年経つ。私のほかに、北田暁大、筒井淳也、丸山里美、山根純佳の各氏が全体の監修を務め、テーマごとに編集される全13巻の各巻に、そのテーマに造詣が深い社会学者が編者になります。 前回の「岩波講座」が刊行されたときは、たしか私はまだ院生でした。貪るように読んだことを覚えています。あれから社会も、社会学も、大きく変化しました。 前回は上野千鶴子や吉見俊哉、大澤真幸などが全体の監修者で、巻数も26あったと記憶しています。各巻のタイトルも凝ったものが多かった。執筆者も社会学プロパーだけでなく、竹田青嗣などの周辺領域の方が入っていました。文体や内容も派手で、自由で、雑多で、それほど社会学とは関係のないものもたくさんありました。もちろんそれだけではなく、当時の最先端の社会学的な議論をしている論文もたくさんあって、たと
文房具ブロガーの猪口フミヒロです。 クルトガダイブの新色の抽選に見事外れましたので、うっぷんを晴らすために新しいクルトガを購入してきました。今回は、メタリックレッドをチョイスしました。燃えるような赤色に目が離せません。 話はちょっと外れてしまいますが、赤い彗星のシャーを思い出します。僕たちが心躍らせてテレビで観ていた『機動戦士ガンダム戦記』。そこに登場した人気キャラのシャー・アズナブルスです。 彼の乗っていたモビルスーツは赤い彗星と呼ばれ、地球連邦軍から恐れられていました。赤色は僕たちの心を掻き立てる何か不思議な作用があるんでしょうね。今日は、そのあたりについても言及します。 クルトガは最高です芯が回って尖り続けるシャープペンシル「KURUTOGA(クルトガ)」は、知らない人がいないくらいの大ベストセラー文房具です。中には何本もペンケースの中に入れて持ち歩いて使っている中高生もいるみたいで
「なんじゃそりゃ…」哲学を専攻したはいいものの、何のとっかかりも見出せなかった大学時代。そんな時、ある教授の問答がものすごく印象に残って――。 何が何だか分からなかった「哲学」、その入り口になったある教授の講義を振り返る体験談漫画がリメイクさく兵衛(@sakubetaro) WEB漫画「哲学がわけわかめだった私が何となく哲学を理解した話」は、漫画家のさく兵衛 (@sakubetaro) さんが2020年にX(当時はTwitter)に投稿し、6万件以上のいいねを集めた作品だ。講義の内容よりも、教授と学生とのやり取りそのものにおぼろげながらも自分なりの哲学の輪郭が見えたエピソードに「ぐいぐい読んじゃいました」「素敵な話」と多くの反響を呼んだ同作が、2023年9月、作者のさく兵衛さんによるリメイクや後日談を含め、 無料電子書籍「大学に行った私がなんとなく哲学に興味を持ったきっかけの話」 として公
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