図1のトリム平均の例では、最高点80と最低点20をトリムした後のデータで、算術平均を計算している。この例では各1個という「個数」で除外したが、データが多い場合は、5~25%の「割合」で除外することが一般的だ。適切なトリム平均の個数や割合は、散布図や箱ひげ図を参考に決めるとよい。 用途 トリム平均は、極端な値や外れ値の影響を軽減するために用いられる。例えばオリンピック競技のフィギュアスケートの採点では、最高点と最低点を除外することで、審査員による極端な得点の影響を抑える。また、大きな購入データを外して平均購入額を算出したり、富裕層を除いて平均資産を計算したりする場合にも役立つだろう。 外れ値を含むデータセットでは、算術平均よりもトリム平均の方がデータの中心傾向をより正確に反映することがある。
