盛岡に向けて研究室を出る直前に、共立出版から本が届いた。昨年の福岡大会では、2000人規模の大会の準備・運営に忙しくて、本の紹介をする余裕がなかった。今年は生態学会大会にタイミングをあわせて出版された本を紹介したい。参加者のみなさんに少しでも本を買っていただけばと願っている。 これからの進化生態学:生態学と進化学の融合 Discovering Evolutionary Ecology: Bringing Together Ecology and Evolution Peter Mayhew著 江副日出夫・高倉耕一・巌圭介・石原道博訳 共立出版 ISBN:978432005617 4200円+税 意欲的なタイトルの本だ。「進化生態学」はもともと、自然淘汰の進化理論を生態学に適用することによって発展した学問である。しかし、その発展初期には、種分化、交雑、大進化、絶滅など、進化学が主要な研究対象