大相撲力士らによる八百長問題で、日本相撲協会の「八百長アンケート」に、親方や力士らの間で不満が高まっている。昨夏の野球賭博事件の際に実施した同様のアンケートで、正直に回答した者がペナルティーを受けた経緯があるからだ。多くの親方からは「(新たな事実は)何も出るはずがない」との声も漏れている。 今回のアンケートは、八百長問題で名前が出ている14人のほかに汚染が拡大していないかを調べるのが目的。記名式で、「八百長を見聞きしたことがあるか」「やったことがあるか」「持ちかけられたことがあるか」などについて行司や呼び出しらを含む約900人の協会員全員に尋ねている。回答にうそがあった場合は処分対象になる、とのただし書きもある。 だが、実施を決めた「特別調査委員会」の伊藤滋座長(早大特命教授)自身が、記者会見で「(正直に記入しない可能性が)ある」と語るように、実効性は怪しい。 理由は、昨年6月に実施