ここに建てられる新国立競技場には、どんな木材が使われるのか?(写真:Natsuki Sakai/アフロ) 2020年の東京オリンピックに向けて新国立競技場のデザインが2案発表された。 新国立競技場に関してのゴタゴタは改めて言うまでもない。莫大な建設費のかかるザハ案が撤回されて、工期も限られる中で出された建築デザインだが、ここで注目されているのは、どちらも「杜のスタジアム」という名称で、木材を豊富に使うことだ。 もともと基本要項の中に「日本らしさ」「木の活用を図る」ことが入っているためだろうが、2案とも木材の使用が目立つ。加えて環境を意識した結果だろう。 実は、この要項には林業・木材関係者からの強力なプッシュがあったと聞く。新国立競技場の建設を通じて林業振興を図りたい意図があったのだ。 おかげで日本の林業界には歓迎の声が上がっている。これを機に木造(正確にはRC造と併用)が見直されれば、長期