日産自動車が業績不振に陥っている。2025年3月期は最終赤字に転落する見通しだ。2月13日の記者会見で内田誠社長兼CEO(最高経営責任者)は「適切なコスト構造への変革が不可欠だ」と述べ、2026年度までに生産能力を2割削減する方針を改めて表明した。 日産の生産が細る中、日産と取引するサプライヤーの苦境が鮮明になっている。24年12月のホンダとの経営統合の検討発表からおよそ1カ月半での“スピード破談”もあるなど、振り回された形となった。日産に対する不満の声も噴出している。 「得意先の生産が大きく減少し、次年度以降も大きな回復を見込めない」 プレス部品のユニプレスは13日、業績を下方修正した。「得意先」とは、もちろん日産自動車のことだ。同日公表した25年3月期連結の純損益は10億円の黒字を見込んでいたが、200億円の赤字になるとした。24年11月に業績を下方修正したが、さらに状況が悪化すると見
