【北京=矢板明夫】米ネット検索大手グーグルが、中国当局による検閲などに反発し、中国市場からの撤退を示唆してから約2カ月が経過した。中国政府との交渉は継続中で、慰留しつつもグーグル側の要求を認めない中国の立場には変化はないが、グーグル内部には「撤退派」と「残留派」がおり、内部での意見の相違が結論を長引かせている原因のようだ。 中国の温家宝首相は14日の記者会見で、グーグルの撤退問題について「私のこれまでの仕事に欠点があるとすれば、外国の企業と接触することが少なかったことだ。これからは交流する機会を増やし、中国の政策をより深く理解してもらいたい」と述べた。 ソフトな言い方だが、今回の撤退問題はあくまでも「グーグルには中国の政策への理解が足りなかった」ことが原因にあり、中国は譲歩することはない点を強調した。 交渉を担当している工業情報省も産経新聞の取材に対し、「私たちの立場は一貫しており、最終結