曲を聴いた人の脳波のデータに基づいて個人の好みの曲を自動作曲する人工知能(AI)を、大阪大や東京都市大などの研究グループが開発したと16日、発表した。オーダーメイドの作曲が可能になり、音楽で気分を改善する音楽療法にも応用できるという。 研究グループは、ベルギーの研究機関と共同で開発したヘッドホン付き脳波センサーを使い、実験の協力者にJポップや童謡など10曲程度を聴いてもらいながら、脳波を計測した。そのデータをもとに「心地良い」「覚醒度が高い」といった状態が、どのような脳波で生じるかという個人ごとの「感情モデル」を構築、その上で曲と感情の関係を機械学習した人工知能が自動作曲する。 研究グループによると、従来の自動作曲は、作りたい曲の特徴を人が細かく指定する必要があったが、このシステムは個人の感性に応じた楽曲を手軽に作ることができるという。1分程度で作曲でき、シンセサイザーの音色で再生される。