一方で楠見氏は、人員削減の理由について、同業他社と比べた固定費の高さを挙げた。 「先行して改革を実行している同業他社と比較しても、販管費率がおよそ5%高い」 楠見氏は「当社の固定費構造には抜本的な改革、いわば『メス』を入れなければ、利益を生み出してそこから再投資し、再び成長軌道に乗ることはできないと認識している」とし、次のように述べた。 「2024年度の実績だけを見ると、営業利益率は一見それほど悪くないように見えるが、同業他社と比較した場合には、依然として低収益の体質にあることが明白。このままでは成長に転じることができない」 「各事業会社で目標とする収益性に達するための検討を進めた結果、この規模(1万人削減)の数字に至った」(楠見氏) 「人員は少し足りないくらいが創意工夫が生まれる」 楠見氏は、人員のあり方についても見解を述べた。 「仕事に対して人数の余裕があると、生産性を高めるための創意
