このコーナーでは、2014年から先端テクノロジーの研究を論文単位で記事にしているWebメディア「Seamless」(シームレス)を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。 X: @shiropen2 米オハイオ州立大学などに所属する研究者らが発表した論文「A sensor-actuator?coupled gustatory interface chemically connecting virtual and real environments for remote tasting」は、物理的に離れた場所にいる人と味を共有するシステムを提案した研究報告だ。一方が食べている味を別の場所にいる一方に無線伝送し、同じ味を再現するアプローチだ。 システムは「e-Taste」と呼ばれ、味を感知する「電子舌センサー」と、その情報に基づいて味を再現する「アクチ
