昨年、岩崎夏海氏と稲田豊史氏の共著で出版された「ゲームの歴史」がひどく炎上しておよそ1か月。色々と加熱しすぎていたので触れないでおいたら、今度は「あの本に触れないのは何か理由があるんですか」と勘ぐられ、かといって触れると「炎上に加担するんですか」と怒られ、どうしろと……と言う他ない状態である。 あの本をどう評価するのか、既に連載する「ゲームゼミ月報」にて論じた通りなのだが、筆者がむしろ引っかかっているのは、この本の「炎上」を後々嬉々として報じるメディアほど「ゲームの歴史を語るのは難しい」だとか「不可能なプロジェクトだった」といって、まるで「ゲームの歴史」以前にはゲームの歴史について論じた書籍がなかったかのように報じている点である。 たとえばFLASHが取り上げた直近の記事であれば「すでにコンピューターゲームが誕生してから70年以上経ちました。逆に、本格的にゲームの歴史を網羅した本を作ろうと
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