「腐らない」からおかしくなる おカネは、時間が経っても土へと還らない。いわば、永遠に「腐らない」。それどころか、投資によって得られる「利潤」や、おカネの貸し借り(金融)による利子によって、どこまでも増えていく性質さえある。 これ、よく考えてみるとおかしくないだろうか? この「腐らない」おカネが、資本主義のおかしさをつくりだしているということが、僕がこの本で言いたいことの半分を占めている。 (本書074ページ 第Ⅰ部第五章 腐らないパンと腐らないおカネ) ―― この話をはじめてうかがったとき、目からウロコが落ちるような思いがしました。たしかに、おカネだけが時間が経っても減らないし、むしろ増えていく性質を持っています。この「腐らない」おカネという発想は、どこから得られたんですか? イタル最初のきっかけは、大学4年のときに卒論を書くために読んだ『エンデの遺言』(NHK出版)という本です。 昔
6月21日と22日、記者はトルコ最大都市・イスタンブールを訪れた。向かった先は、新市街と呼ばれるエリアの中心に位置する「タクスィム広場」。そこは当時、世界が最も注目する場所の1つだった。 反政府デモと警官隊の激しい衝突が続いていたためだ。 5月下旬、きっかけはささいな出来事だった。この広場に隣接する「ゲジ公園」の開発に対して、ある市民グループが反対運動を続けていた。開発に着手すべく、政府はこれを実力行使によって排除した――。どこにでも転がっていそうな話だ。だが、この政府の強硬な姿勢が、一部市民の鬱積していた不満に火をつけた。 怒れる市民がタクスィム広場に集結したのに対して、エルドアン政権はあくまで強硬な姿勢で臨んだ。反政府デモ隊と化した市民は火炎瓶を投じ、警官隊は催涙ガスと放水で応じた。対立は激化し続け、しかもトルコの地方都市にまで波及した。それでもなお、エルドアン首相は「反・反政府デモ」
どうも鳥井(@hirofumi21)です。 今日は9月18日、柳条湖事件の日です。昨年、中国で大規模に行われた反日デモから丁度1年になります。 そして、今から丁度1年前、僕は北京の日本大使館の前にいました。 あの当時の状況を今振り返ってみて思うこと、そして大手メディアでは報道されませんでしたが、あの反日デモで一番貢献した日本人が蒼井そらさんだったことについて、今回は書いてみようかと思います。 現地でみた反日デモの状況 柳条湖事件の日というのは、日本人にはあまり馴染みがありませんが、中国では毎年反日感情が高まる日です。これは学校教育からくるものであり、中国人は皆この日が柳条湖事件の日だと認識しています。 当然、去年の反日デモもこの日に向けて呼びかけが行われ、去年の9月18日、最大級のデモ行進が北京大使館の前で行われました。 当時、僕は日系ベンチャー企業で働いており、この日は丁度近くの会社に打
レビュアー:成毛 眞 1981年から2000年までマイクロソフトで働いていた私にとっては、まさにデジャヴでもみているかのような物語だ。いまをときめくグーグルも、いつかは普通の大企業になり、それにつれて一方的にパンチを浴び続けていたメディア業界や広告業界なども気を取り直して反撃に転じ、創業期のメンバーが次々と退職し、やがて若いパンチ力のある会社と新しいビジネスモデルの出現を目の前にして呆然と佇むであろうことを確信した。それはまさにAT&Tやマイクロソフトが辿ってきた道なのだ。 いやグーグルはAT&Tやマイクロソフトほど陳腐な会社ではなく、グーテンベルグの印刷術やライト兄弟の航空機に匹敵する革新を生み出し続けているから、衰退などありえない、と主張する読者もいるだろう。しかし、少なくともAT&Tのベル研究所がなければ、そもそもトランジスタは発明されてないのだし、マイクロソフトの貪欲さがなければ、
そこそこの複雑な計算をするのにExcelはものすごく便利です。何かのプログラミング言語を使って書いたら1時間くらいかかるような計算が、ものの数分でシート上にできあがります。 この素晴らしいExcelを、より使いやすくするワザを、プログラマ的な視点から書きたいと思います。 拡張性のないシート そういうわけで、Excelは素晴らしいんですが、使う人によってはなんとも「拡張性のないシート」ができあがります。 僕はプログラマなので、こういう素晴らしいツールを使いはじめると、どうしても拡張性とか保守性みたいなものが気になってしまいます。プログラマは同じことを繰り返すのが苦手です。シートにデータを入力してから完成形ができあがるまでに人手を使うことを避けて、全部を自動化したくなります。 次のようなことをしていたら、Excelを正しく使えていないような気がします。 途中で電卓を使って計算してセルを埋めてい
一週間ほど前に、何の前触れもなく私のGoogleアカウントの名前(今井阿見)がおかしくなっていました。Google+で指摘されて初めて気づきました。 今井今井阿見ってなんだー!? 大事な苗字なので2回言いましたみたいになってますが、私は何もいじってはいません。おかしいなぁと思って、調べてみるとGoogle+で勝手に名前が変わる不具合が起こっているようです。 主な症状は2つ 苗字が重複する 苗字と名前が入れ替わってしまう どちらも結構ソーシャルメディアとしては致命的な不具合ですね。 面倒くさいので1週間ほどこの名前で過ごしてみましたが、放っておいても一向に直る気配はなく、このおかしな名前がYouTubeの方でも表示されるようになってきたので、いい加減直すことにしました。 Google+でおかしくなった名前を修正する Google 社員 の入谷さんは、おかしくなった名前を直す方法として以下の方
東京電力福島第一原子力発電所の汚染水漏洩問題が、深刻化している。300トンを超える汚染水が漏れていたのだ。東京電力は「パトロールをしていた」というが、全くもってどこを見ていたのか、と言いたくなる。とはいえ、そもそも汚染水の処理を東電任せにしていたことこそ大問題だ。そもそも、増えるばかりの汚染水をどう処理するのか、根本的な解決策が何も出てこない。 いったいなぜ、この国家の一大事を政府は一企業に委ね、放っておいたのか。なぜ、政府自ら乗り出さなかったのか。 民主党政権は、東電を悪者にすることで自分たちの身を守っていた。昨年12月、政権が自民党に移った。しかし自民党も事態の収拾を東電に預けっぱなしにした。政府が関与するということは、税金を使うということだ。反対していたのは財務省である。8月28日になってようやく、「政府が責任を持って対応する」と安倍首相が明言した。原発事故発生から実に2年5カ月も経
ひぐち・たけひろ/'71年東京都生まれ。出版社勤務を経て、'09年『さらば雑司ヶ谷』で小説家デビュー。著書に『日本のセックス』、『民宿雪国』、『雑司ヶ谷R.I.P.』、『テロルのすべて』、『二十五の瞳』、『ルック・バック・イン・アンガー』がある〔PHOTO〕金井尭子 取材・文/井上華織 —売り上げがすでに10万部超、大きな反響を呼んでいる『タモリ論』ですが、執筆の経緯は樋口さんのデビュー小説『さらば雑司ヶ谷』の一節が大きく関係しているそうですね。 登場人物たちが人類史上もっとも優れたミュージシャンを論じ合う場面で、「小沢健二だ」という意見が出ます。みんなが疑問に思うなか、「四半世紀、お昼の生放送の司会を務めて気が狂わない、あのタモリが絶賛した」と言われて、「タモリが言うなら仕方ないか」と納得する—本編とは直接関係のないこの一節が独り歩きして、一冊の新書になりました。 このエピソードがタモリ
バイトが冷蔵庫はいったりして店つぶして賠償金数千万なんてひどすぎる。だって会社が店を閉店したのは、世間様の空気に屈した(先読みした)からなのに。冷蔵庫の清掃や商品の廃棄、客への補償に対する賠償請求ならまだわかるよ。でも世間力の強さをバイトのせいにするなんてとんでもないよ。 だけど世間様(ブコメとかヤフコメとか2ちゃんしか見てない……)は「そうだ、こいつをつぶせ!」ってゆう。1アウトで人生ゲームセットにしろっていう。賠償金払ったら終わりじゃなく、復学もダメ、まともな就職もダメ、一生日の目を見るなという。 「こういうやつが社会に出る前に潰せてよかったね」みたいなコメントを見かける。「一度失敗した人間は、また失敗するかもしれないから潰せ」ってわけだ。でも「一度失敗した人間は、今度は学習して上手くいくかもしれない」とだって言える。けれど、そうは言わないんだ。 あるいは「社会秩序を乱すことは許されな
広島・長崎への原爆投下は必要なかった 田原: 今回、オリバー・ストーンさん、そしてピーター・カズニックさんにインタビューする機会が持てて幸いに思います。まずうかがいたいのは、僕は以前ヘンリー・キッシンジャー元米国務長官にインタビューしたことがあって、「あなた方は広島と長崎に原爆を落とした。そしてまったく何の罪もない一般市民を大量に殺した。この責任をアメリカはどうとるつもりなのか」と聞いたんです。 そうしたらキッシンジャーが、「広島と長崎に原爆を落とさなければ日本は本土決戦をやるつもりだった。本土決戦で何百万人、あるいは一千万人以上の日本人が亡くなるはずだった。原爆を落とすことでその人数をかなり減らしたんだから、むしろ日本はアメリカに感謝すべきだ」と答えた。それについてどう思いますか? ストーン: キッシンジャーの見方は私たちの見方とはまったく違います。私たちは広島・長崎への原爆投下は必要な
世の中に最近こんな感じのことを言う人が多い。 ○グローバルに激しい競争が起きている。 ○そんななか世界のエリートたちは寝る間も削って必死の研鑽を積み重ねている。 ○彼らは英語は当たり前で数か国語使いこなし、専門知識に長け、深い教養もある。 ○さらには文武両道でスポーツや芸術にもたけている。 ○そんな世界のエリートと比べて日本はぬるま湯だ。東大なんていったところで、ハーバードやイェールの怪物の足下にも及ばない。 ○今や日本よりも韓国やシンガポールの若者の方が世界に飛び出て戦っている。日本はグローバルな競争に乗り遅れている。 ○日本の若者よ!目を覚まして必死に学んで鍛えて、世界にはばたけ! ○最後に世界で戦うための秘訣を君たちに教えよう。(だから俺の本を買え、俺のメルマガに登録しろ、俺のセミナーに出ろ。) 個人的にこういう思想を「グローバルマッチョ思想」と呼んでいるのですが、僕はこの手の主張が
ニューヨーク・ヤンキースのイチロー選手が現地時間21日に行われた試合の第1打席でヒットを打ち、日米通算4000安打という記録を達成しました。内訳は、NPB所属の9年間で1278安打、MLB所属の13年間で2722安打。 Video: TOR@NYY: Ichiro singles for 4,000th big league hit | MLB.com イチロー4000本安打達成 第1打席 2013-08-21 - YouTube 8月21日に行われたニューヨーク・ヤンキース対トロント・ブルージェイズの試合に、イチローは2番・右翼手として出場。1回に回ってきた第1打席でレフト前ヒットを打ち、日米通算4000安打を達成しました。日米通算での4000安打達成は初の快挙で、メジャーリーグに限定しても通算で4000安打を越えているのは最多試合出場記録を持つピート・ローズ(4256本)、首位打者を1
中村太地六段 勝負は決した。 特別対局室の様子をモニター越しに見つめる控室や記者室に、もう熱狂はなかった。午後10時30分が過ぎようとしている。窓外からわずかに吹き込んでくる熱帯夜の風はまだ炎天下の余韻を感じさせたが、あれほど激しかった盤上の熱は、もはや消え失せていた。7月22日、将棋会館にて午前10時に始まった第61期王座戦挑戦者決定戦は、中村太地六段が郷田真隆九段を屠るための最終盤へと突入していた。終局に身構えた控室は息をのみ、不思議な静寂に包まれている。それでも郷田は投了を告げなかった。 もう終わったのだ。後手玉(後手の王将)は詰んでいる。検討陣の棋士たちや観戦記者は当然のこと、携帯中継を見守る日本中の腕自慢のファンですら、おそらくは詰み筋を読み切っていただろう。あとは中村が手順通りに指せばいい。これから13手を進行させ、完璧に郷田玉を詰ます。残された作業は、もう勝負ではなくなってい
島田さんは『本屋図鑑』にその本屋をこう書いた。《――1995年以来続く「阪神・淡路大震災を語り継ぐ棚」は、見る者の足を止める。東日本大震災が起こった2011年、この書店が、「激励のことばより本を売る!」というフレーズとともに、仙台で被災した出版社「荒蝦夷」のフェアをいち早く開催したことは、この書店の性格をなによりも雄弁に語る。》――神戸・元町、海文堂書店。2013年9月末日閉店。島田さんは神戸に向かった。 最後に行く店 神戸の元町商店街に、海文堂書店という、素晴らしい本屋さんがある。 地元のお客さんたちが愛する町の普通の本屋さんであると同時に、店の奥へ進むと、このジャンルを担当している人は本が好きでたまらないのだろうな、というような棚が並ぶ本屋さん。そこで働く人たちの気質をあらわすように、人なつっこく、けれど、控えめに、おっ、と思わせる本をしっかりと並べている本屋さん。Kさんや、Hさんが、
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く