ホーム ニュース 『モンスターハンター:ワールド』は、なぜ海外で受け入れられたのか。『Destiny 2』に代わる“ライフスタイルゲーム”として評価する動きに注目 全記事ニュース
「枯れた技術の水平思考」と言えば、ゲーマーおなじみの横井軍平のデザイン哲学だが、同様のことはゲームジャンルにも言えるのではないだろうか。「枯れたジャンルの水平思考」とでも呼ぶべきだろうか、そのゲームデザイン哲学は既に確立したジャンルにおいて、その基本システムを維持しながらも、その概念を新しい角度から眺めて革新的なゲームを作り上げる。実際にジャンルのお約束を守りつつ、レベルデザインや細かい調整、もしくはサウンドやアートを刷新することで、そのジャンルに新たな風を送り込むゲームはこれまでも多数存在している。 最古のゲームジャンルであるシューティングゲーム(以下、STG)はその歴史の古さやゲームデザインとしての単純さから言って、自他共認める「枯れたジャンル」と言える。もちろん今後、何かの大きなイノベーションもありうるとは思うが、おそらくそこから生まれるものは我々の知るSTGとは別のものになるだろう
みなさんこんばんは。第二回のミステリアス・シネマ・クラブです。このコラムではいわゆる「探偵映画」「犯罪映画」だけではなく大きな「謎」があるすべての映画をミステリ(アスな)映画と位置付けてご案内しております。 前回は日常系SFをご紹介しましたが、今回はより翻訳ミステリー大賞シンジケートらしい作品を。小説でも映画でも多方面から人気が高い「潜入捜査官もの」です。『フェイク』『インファナル・アフェア』『新しき世界』といったシリアスでハードなものから『21ジャンプストリート』(および続編『22ジャンプストリート』)のようなライトなコメディまで、名作多数のこのジャンル。特にシリアスな題材での「潜入」という状態がもたらす足元の不安定、正しい理由があるとしても「フリをする」「欺く」という行為そのものが持つ背徳性といったものに惹かれてならないという方は多いのではないでしょうか。ええ、私もその一人です。 今回
今年は本当にいろいろあった。 永遠のvaporwareだと思っていた『人食いの大鷲トリコ』と、もはや懲役刑のような開発期間10年の『Final Fantasy 15』がリリースされ、あの任天堂が自社ハード以外でマリオを出すなど、ちょっとした転換期のような一年だった。 自分はといえば、例年通りDota2ばかり遊んでいたら熱くなりすぎて10年来の親友にマジギレされて全SNSでブロックされたり(後に和解)、10代後半から20代前半のころ仲良くしていた音楽仲間のひとりが死んでしまった事を半年遅れで知ったり、自分の生活圏内に嫌いな元上司が家を買ってニアミスしまくりだったり(これがどれだけ最悪か、ちょっと想像してみてほしい)、その他日本に住んでいることが嫌になるようなことが毎日のようにあったり。本当にいろいろあった。 以下、例によって今年プレイしたゲームは以下(順不同)。ちなみにVR系タイトルは借りた
裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち (at叢書) 作者: 上間陽子,岡本尚文出版社/メーカー: 太田出版発売日: 2017/02/01メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見る 本を閉じた時、思い出したのはやはり同級生たちのことだった。かつて、僕はヤンキーがマジョリティを占める学校に通っていた。ひとくちにヤンキーと言っても、いろいろな層がある。単に快活だからヤンキーになった、いわゆる「健康優良不良少年」としての、ヤンキー。彼らはスポーツもできるし、明るく、何をやらせてもよく目立つ。クラスの花形のような存在だ。ただヤンキーでいるのが楽しいからヤンキーをしているだけで、その気になれば、どんな道を歩むこともできるだろう。実際、彼らの多くは「更生」する。というよりも、ただ元気が有り余っていただけで、もともとそれほど悪くもなかったのだ。 そして、「健康優良」ではない、ただの「不良」と
Monja [DVD] 出版社/メーカー: 開発品メーカ発売日: 2006/12/22メディア: DVDレンタルDVDで、2006年の日本映画「Monja」を観る。原作・監督・主演が大仁田厚。公開時のキャッチコピーは 「昔、ロックスター 今、ろくでなし みんなまとめて もんじゃ焼き」 なかなか難解な作品なのである。 大仁田は2001年から2007年まで自民党の参議院議員だった。この映画が撮影されたのは2005年で、公開は2006年。あのー、よく知らないんだけど、国会議員ってのは任期中に映画の監督や主演ができるほどのヒマがあるのだろうか。まあでも、大仁田だからいいのか。 冒頭、ラジカセから流れるラジオの音。リクエスト曲は「マサ&ブルースカイ」で「リバーシティ」。曲が流れる。「リバー… うぉうぉう… リバー… うぉううぉういぇい… いぇいぇいぇい…」 タバコに火をつけ、なぜかジャックダニエルの
遠い昔にFPSにハマりきっていたころ、筆者はすでに販売が終了していた三菱製のCRTディスプレイ、「ダイアモンドトロン」の中古品をネットオークションで手に入れて使っていた。いまでこそe-Sports用の液晶ディスプレイが普及しているが、当時FPSに本気で入れ込んでいた連中は、マイクロ秒の応答速度を求めて、米俵と同じくらい重たいブラウン管を自室に運び込んで腰を悪くし、針灸院に通いながらプレイしていたものだった。そういうわけで、ブラウン管の走査線のイメージは筆者の記憶に深く刻まれている。 『Back in 1995』が模写したのは、初代プレイステーションにおける低解像度のポリゴンとクリエイターの創作欲求の摩擦が産んだ、狂気じみた作品群の感覚である。「プレイステーションなら新しいことができる」という時代の熱狂と、実際にはそんなに大したことはできないという現実のずれが、『鈴木爆発』、『せがれいじり』
★★★★☆ わたくし、庵野先生がゴジラ映画を手掛けると聞き、これは事故物件確定ですぜフヒヒとほくそ笑んでおりました。きっとあれでっせ、構図とエフェクト描写だけキメキメでお話はおざなり。まーそれならそれで一向にかまわんウヒヒなどと思っておりました。 何故なら庵野先生って爆発描けば世界一の天才アニメーターだけれど、物語作家としては全く信頼が置けないと思っていたからです。それは予告編が公開され、どうやら今回のゴジラは震災をモチーフに、リアル志向のドラマをやろうとしていると推測される段階になっても変わらず。むしろ庵野先生、荷が重いんちゃいますの、そんなんこなせる能力ありますのと完全にナーメーテーター、侮っておりました。 以下、ネタバレ。 ところが蓋を開けてみると『シン・ゴジラ』はきちんとリアル志向のドラマになっていて、それも会議と現場で構成される(伊藤計劃さん言うところの)指令室映画として滅法面白
ナイトクローラー [Blu-ray] 出版社/メーカー: ギャガ発売日: 2016/02/19メディア: Blu-rayこの商品を含むブログ (16件) を見る BDで「ナイトクローラー」鑑賞。ネタバレありますのでご注意を。 「遠い空の向こうに」の夢見る少年ジェイク・ギレンホールが、こんなになっちまって。(★3) 法を犯してでもネタを撮る、フリーの報道カメラマンを描いてなかなかの切れ味。クズな心性のまま、コソ泥から脱法パパラッチへの華麗なる転身と成功。ウンコ風味のライズ&ライズ。この映画がいわゆるピカレスクロマンとちょっと違うのは、彼はネットで覚えた安っぽいビジネス訓や人生訓をよく口走るんだけど、あれたぶん本当に信じてるんだよな。彼は自覚的に手を汚す悪漢「ではない」、「ゆえにタチが悪い」のである。たとえちゃマズいが、ワタミの創業者さんみたいなもんですね。 クライマックスで撮影した映像をレネ
昨晩、「シン・ゴジラ」観てきました。新宿のTOHOシネマズだったんだけど、上映後に拍手が起こりましたよ。 シン・ゴジラ Blu-ray2枚組 長谷川博己Amazon 以下は感想、ネタバレあり。まだ観てない人は絶対に読まないように。 庵野秀明、棒読みで早口な「未来への祈り」 (★4) 樋口真嗣の「進撃の巨人」実写版に呆れ返った観客である自分は、この映画を庵野秀明個人の映画として認識するしかない。むしろ自分がこの映画を観る理由は、庵野秀明という男にしかなかった。 庵野秀明という作家の純粋性は、疑いようもない。正直な作品を作るためなら観客にDVかますくらいは致し方なしとする表現者であり、たとえ国を滅ぼすとしても零戦を設計する男なのである。先人たちが築いてきた特撮映画群は彼の精神の根幹を占めるものであり、やるとなったら死ぬ気で作るであろうことは容易に想像できた。「エヴァンゲリオン」の如き私小説と
いよいよ公開された『シン・ゴジラ』。 庵野秀明がゴジラを撮ると聞いて、楽しみとはいえ「いったいどうなるんだ…」という気持ちが、「ん?意外と良いかも」に変わり、「楽しみでしかたねぇ!」に変わり、「ガマンできん、絶対最速上映で見る!」になるのにさほど時間はかからなかった。 公開日の29日になった瞬間に見れるという最速上映で見て、そのあと深夜3時半からのIMAXで見て、一晩で2回見た。 映画館を出たのは朝の6時。朝日がまぶしかった。 僕がミュージシャンというヤクザな肩書きだったから良かったものの、この一般社会人を殺しにかかる上映スケジュール危険すぎる。 と思ったのは僕だけでは無かったようで、争奪戦になるかと思った最速上映のチケットも簡単に取れてしまったし、一部の回を除いては完売もしなかったようだ。 僕なんかブラウザ2つ開いて、0時になった瞬間に連打してたのに。。 そのおかげで劇場のど真ん中あたり
『Emily is Away』は、ハイスクールの最終学年でいい感じだった女の子とべつの大学に進学して疎遠になり、Windows XPにインストールされたAOLメッセンジャー風のアプリを通じて一年に一度だけ会話をするゲームだ。2015年11月21日にリリースされ、Steamから無料でプレイすることができる。 ゲームを起動すると、威風堂々とした輝かしいWindows XPの起動音が再生され、近年まったく耳にしなくなった古いタイプのハードディスクの書き込み音が聞こえてくる。「第一章 2004年」と銘打たれたアイコンをクリックすると、あまりにも懐かしい大草原の壁紙を背景にして、メッセンジャーが表示される。 アプリにハンドルネームと本名を入力して「ログイン」すると、同級生の女の子、Emilyがメッセージを送ってくる。文字が入力されるキーならどこでもいいのだが、適当に打鍵すると、画面のなかで魔法のよう
本著の帯には『伊藤計劃のMEME(ミーム)を継いだのは誰だ!?』と書かれている。『虐殺器官』『ハーモニー』そして『メタルギアソリッド ガンズ オブ ザ パトリオット』の著者である伊藤計劃氏は、亡くなってからも『伊藤計劃以後』という言葉と共に語られてきた作家である。恐らくは最も熱狂的なメタルギアシリーズのファンの一人であっただろう伊藤計劃氏の不在を埋める様に、新たな作家がメタルギアのノベライズを引き継ぐ事は、ゲームのプレイヤーとしても小説の読者としても嬉しい。 著者である野島一人氏について「本作が処女作な訳がない」と正体探しが起きているとも聞くけれど、それも楽しそうな遊びだなとは思いつつ、自分は割とどうでもいい。 長谷敏司氏の『メタルギアソリッド スネークイーター』の感想でも書いたと思うけれど、原作としてのゲームがあり、そのノベライズをするという時には「小説ならでは」という新しい切り口が欲し
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く