フランスという言葉から「ビール」を想像する人は少ないだろう。もちろん隣にはビール大国ベルギーやドイツ、イギリスがあるし、それら生産国のビールをそろえる店は(特にパリでは)以前から存在した。 しかし、ごく普通のカフェでは、ビールといえばハイネケンやフランス東部アルザスのクローナンブール社の製品など、銘柄は決まっていた。 そんなワインのイメージがあるパリで、ビールが注目度を高めている。第1回パリ・ビア・ウィークも今年5月末から6月かけて開かれたほか、市内でクラフトビールを豊富に扱うバーが増えてきたのだ。さらにミクロ・ブラッスリーと呼ばれる小規模醸造所がいくつかでき、パリの地ビールは注目されつつある。今パリでビールは、どのように盛り上がっているのだろうか? パリにおけるミクロ・ブラッスリーの先駆けは、2012年に操業を始めたブラッスリー・ド・ラ・グットドールだ。市内18区、北アフリカ系やインド系