冤罪(えんざい)事件の被害者ら14人が参加し、捜査段階の取り調べの可視化を求める市民集会が6日、鹿児島県志布志市で開かれた。 足利事件の菅家利和さん(63)は「自分のような被害者を出さないためにも可視化をぜひ実現してほしい」と述べ、取り調べ状況の全面的な録画・録音の必要性を訴えた。 集会は同県弁護士会が主催。菅家さんのほか、被告全員が無罪になった鹿児島県議選公選法違反事件(志布志事件)、氷見事件(富山)、甲山事件(兵庫)、布川事件(茨城)の元被告らが出席し、約800人が耳を傾けた。 菅家さんは「取調官から髪を引っ張られたり、けられたりしたうえに、『ばか面している』と言われた。悔しくて涙が出た」と肩を震わせた。 また、志布志事件で「踏み字」を強要された川畑幸夫さん(64)は「密室で親や子どもの名前が書かれた紙を何度も踏まされ、精神的な苦痛を受けた。取り調べをされるまでは、警察はうそをつかない