延期決定後に量産スタート、7000枚のパネルを約20日間で だが、無情にもこの直後から、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が猛威を奮いはじめる。2020年3月にWHO(世界保健機関)がパンデミックを宣言、日本国内でも感染が急速に広がり、同じく3月に東京2020大会の1年間の延期も正式に決定した。 このタイミングで、既にパネルのデータも造形に使用する材料も確定しており、翌月(2020年4月)からエス.ラボの協力の下、12台の材料押し出し方式3Dプリンタによって量産するという段階まで来ていた。このとき、量産をすぐにでも開始できる状況まで準備が整っていたこともあり、表彰台の製作そのものは続行となった。 エス.ラボでの量産の様子。1台の装置で3つを同時に造形できる、よりコンパクトな材料押し出し方式3Dプリンタを開発した ※出典:慶應義塾大学 [クリックで拡大] 量産期間は約20日間。この
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