バルセロナはこれまでの伝統を破り、ユニホームに商用のロゴを入れることになる【Getty Images】 スペイン人は“ムーア人(北西アフリカのイスラム教徒)とユダヤ人の血液”が流れているとよく言われるが、人々にもそうした意識がある。事実、スペインがあるイベリア半島は、アラブ世界と愛憎入り混じる深いつながりがあった。彼らの支配下にあった時代があり、いまだに“アル=アンダルス”と呼ばれるイスラム勢力の影響が色濃く残る地域は存在している。 そう遠くない昔の2004年3月11日、マドリーの町はイスラム過激派、アルカーイダの恐ろしい攻撃に苦しんだ。マドリー市のアトーチャ駅などで起こった列車爆破事件により、数百人の罪のない人々が犠牲になったのだ。この事件は、その週に行われた選挙の結果にも影響を及ぼし、スペイン社会労働党のホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロが予期せぬ勝利を収めた。 そうした微妙な関係