各務原市那加門前町の市立中央図書館は、貸し出した本が破られたり、書き込みされたりする被害が増えていることから、開館時間には本の返却ポストを閉鎖し、窓口で返してもらう試みを始めた。同図書館は「利用者のモラルに訴えるしかない。本を大切に使ってほしい」と呼びかけている。(青山丈彦) 同図書館では年間約56万5000冊の本を貸し出している。1991年の開館以来、夜間や休館日でも本が返せる「ブックポスト」を建物北側に設置。その後、24時間利用できるようになり、開館中も手軽に返却できることから、多くの人が利用していた。 本の破損や書き込みなどの被害は、2010年度は355冊、11年度は334冊だったが、昨年度は2倍近い685冊と急増。このほかにも、無断で持ち出されたまま紛失してしまうケースもあるという。 こうした状況を知ってもらい、本を大切に扱ってもらおうと、同図書館は館内で「傷本展」を開催し、実際に