離婚後は父母どちらかの単独親権とする規定を見直し、共同親権を選べるようにする民法改正案が16日、衆院本会議で与党などの賛成多数で可決された。起立採決で、自民党の野田聖子元総務相(岐阜1区)は起立せず、反対した。
きょう5月3日は憲法記念日。あらためて憲法について考えてみませんか。東京都立大教授の木村草太さん(40)におすすめの本を紹介してもらいました。 まずは、同性婚について。今年三月十七日、札幌地裁が、民法・戸籍法が異性婚と同性婚を不平等に扱うことを違憲とし、大きな注目を浴びた。同性愛差別の歴史は長い。<1>小泉明子『同性婚論争』は、法社会学者の視点から日米の同性婚に関する事件・議論を分析している。アメリカでは、一九七八年にゲイをカミングアウトしていた市議会議員へのヘイト殺人事件が起きた。悲惨な事件が起こってもなお、連邦最高裁は長らく同性愛を罰するソドミー法を合憲としてきた。こうした話を聞くと暗澹(あんたん)たる気持ちになるが、他方で、アメリカは自由と平等を国是とする国でもあり、権利獲得に向けた活動も力強い。二〇〇三年、連邦最高裁は判例変更しソドミー法違憲判決を出し、一五年には同性婚を認めないの
ロシアのプーチン政権による侵略開始から3年目に入ったウクライナ。民族と国家の存亡をかけて、果敢に抵抗を続けるウクライナの社会に最も精通した日本人といえば、首都キーウでウクライナの国営通信「ウクルインフォルム」日本版編集者の平野高志氏(42)を置いて他にいないだろう。平野氏は3日、ウクライナの市民社会をテーマにした論文で「ウクライナ研究会」(岡部芳彦会長)の研究奨励賞を受賞したばかり。ウクライナのメディアや社会、対ロ関係、日本の支援への反応などについて縦横無尽に語ってもらった。(編集委員・常盤伸) 平野高志 1981年生まれ。東京外国語大学ロシア・東欧課程卒。リビウ国立大学修士課程(国際関係学)修了。在ウクライナ日本大使館専門調査員を経て、2018年以降、ウクルインフォルム通信日本語版編集者を務める。キーウ在住。著書は「ウクライナ・ファンブック」。写真家としても活動中。
自民党派閥の政治資金パーティーで受け取った裏金の税務処理を巡る自身の発言に批判が集まっていることを受け、鈴木俊一財務相は26日の衆院予算委員会で「国民であれ国会議員であれ、収入や経費を正しく計算し、所得が発生した場合には申告して頂く」と述べ、発言を修正した。 問題となっているのは鈴木氏が22日の衆院予算委で、裏金を受け取った議員は所得として納税することになるかを問われた際に「疑義が持たれた政治家が政治責任を果たす、そういう観点から(議員個人が納税をするかどうか)判断されるべきものであると思う」と述べた答弁。納税は憲法で国民の義務と明記されている。にもかかわらず、答弁は政治家だけが納税を個人の判断でできるともとれ、特別扱いだとして、交流サイト(SNS)で「納税は個人の自由だったのか」などと批判が広がった。 26日の予算委では、立憲民主党の城井崇氏は裏金事件の中で始まった確定申告を巡り、SNS
島津製作所(京都市)が製造した医療用エックス線装置を巡り、保守と販売を担う子会社の島津メディカルシステムズ(大阪市)熊本営業所の幹部社員が、熊本県内の公立病院に納入した装置に回路を遮断するタイマーを仕掛け、故障を装って部品を交換していたことが本紙の取材で分かった。病院は交換修理費として200万円超を支払った。島津製作所は社内調査していることを認め、自社のホームページに「事実関係が明らかになり次第、しかるべき対応を行う」とのコメントを出した。 両社の関係者は25日、この病院を訪れて謝罪し、概要を説明した。営業所を所管する熊本県は、メディカル社などから聞き取りをする考えを示した。病院を運営する自治体は、代金の返還を求めることも視野に検討するとした。 部品を交換していた装置は、エックス線で体内を撮影しながら映像を見られる「エックス線テレビシステム」で、この病院には2009年に設置された。関係者に
東京都の小池百合子知事は28日、都庁で報道陣の取材に応じ、新型コロナウイルスの新規感染者数が27日に過去最多の2848人となり、増加傾向に歯止めがかからないことについて「ワクチンを、ぜひ若い方も打っていただきたい」と接種を呼び掛けた。 小池知事は、ワクチンを受けた高齢者が感染し重症になる割合が大幅に低下していることに言及した上で、「逆にワクチンを受けていないけれど、重症、中等症になる若い世代が増えている」と指摘。「若い方々の行動パターンが、鍵を握っている。自分がよければではなくて、結果として人にうつすと、医療体制が逼迫(ひっぱく)する。去年の夏も、年末も、お正月も、ゴールデンウィークもなく、ずーっと頑張っている医療従事者のことも考えていただきたい」と協力を訴えた。 医療体制にかかっている負荷についての認識については「基本的に、3つの柱でやっている。自宅、ホテルなどの宿泊療養施設、そして病院
東京五輪・パラリンピックの選手・関係者に新型コロナウイルスの陽性が確認された場合の対応に関し、組織委員会は13日開村の選手村(東京都中央区晴海地区)や組織委が指定したホテルに滞在する選手・関係者の情報は国籍や性別、症状の有無を伏せて公表する方針で調整している。野党は6日の合同ヒアリングで選手村の感染状況が分かりづらく、濃厚接触者の追跡が困難になる恐れもあるとして情報公開を後退させないよう求めた。 組織委によると、国籍などを伏せる対象には空港から直接、選手村に入る選手が空港検疫で陽性になった場合も含む。症状の有無に加えて入院しているかどうかも個人の特定につながるとして非公表の方針。公表するのは陽性の判明日やどの立場で大会に参加しているか(選手、役員、報道など)、入国後14日以内か以降か、国内在住者か海外在住者かーなどの情報。 来日後に陽性者が確認されたウガンダ、セルビアの代表選手団を巡っては
4コマ漫画「かわうそセブン」は毎週土曜日、東京新聞で好評連載中! WEB版は、毎月第2・第4金曜日に更新します。 次回更新日は10月13日(金)となります。 ※10月度は10月13日(金)、10月27日(金)となります。 ~かわうそ君たちは今の時代にどう生きる?~ 「不条理ギャグ漫画」の草分けとして一世を風靡し、社会現象になった、あの伝説の漫画『伝う染つるんです。』が4月、東京新聞を舞台として、27年ぶりに4コマ漫画の連載で復活します。題名は、本紙キャラクターでもある「かわうそ君」を前面に押し出した新装『かわうそセブン』。毎週2回、土・日曜日の掲載です。連載開始にあたり、作者の吉田戦車さん(57)に復活への決意や新題名に込めた思いを伺いました。 (聞き手・東京新聞) ――「かわうそ君」は昨年2020年から東京新聞の広告キャラクターになっていただき、「空気は、読まない。」のキャッチコピーも定
東京五輪聖火リレーで目立つスポンサー車両を映し、ツイッターで約90万回再生された動画を3月28日、私は削除した。大音量の音楽やDJ(ディスクジョッキー)による異様な演出を問題視した動画で、削除という判断には「おかしい」という抗議の声もいただいた。なぜ削除したのか。背景にはメディアの動画公開を撮影から「72時間」とし、公道で撮影した動画すら規制する国際オリンピック委員会(IOC)の独自ルールがあった。(原田遼)
WT座長には石原伸晃元幹事長、事務局長に西村明宏氏が就く。この2人と党内の関連部会長の冨岡勉、奥野信亮両氏の計4人であらかじめ論点をまとめる。 下村博文政調会長は10日の記者会見で「ニュートラル(中立)な方に幹部になってもらった」と話し、女性議員が論点整理に加わらないことに理解を求めた。党内や国民の間に多様な意見があることを踏まえ「拙速な議論はしない」と、期限を設けずに検討する考えを示した。 選択的夫婦別姓を巡っては、昨年末の第5次男女共同参画基本計画策定の際に党内で議論が紛糾。政府原案では、民法の夫婦同姓規定により96%の女性が結婚で姓を変更している現状に触れていたが、党内の慎重意見を踏まえ、この部分や原案にあった「選択的夫婦別姓(別氏)」の文言が削られるなど記述が大幅に後退した。(川田篤志)
住民の意思で地方自治体の首長などを解職できる直接民主制を揺るがす重大な問題だと判断した。週明けにも選管委員会を開き、告発のタイミングなどを巡り協議する。 関係者によると、名古屋市の各区選管に提出された署名計約16万人分の署名のうち、同一人物が書いたとみられる署名が約11万件、選挙人名簿に記載されていない署名が数万件に及ぶなど、全体の約83%が無効と判断された。無効署名が9割を超えた区もあった。 リコール運動は美容外科「高須クリニック」の高須克弥院長が主導。名古屋市の河村たかし市長が支援した。高須氏らは昨年11月、各選管に計約43万5千人分署名を提出。解職の賛否を問う住民投票実施に必要な法定数約86万6千人には届かなかった。(共同)
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