「ワリカン」システムのいたずら〜独占は「悪事」なのか? 2007年11月30日 経済・ビジネス コメント: トラックバック (0) (これまでの 小島寛之の「環境と経済と幸福の関係」は こちら) 前回は、ハーディンの有名な論文「コモンズの悲劇」について解説した。これは、「オープンアクセスな共有地(コモンズ)は、必然的に荒廃する」ということを主張するものだった。どうしてそうなるか、というのを一言でまとめるなら、(詳しくは前回を読んでね)、「コモンズで得られる利益は独り占めできるが、コストのほうはみんなでワリカンだから」ということである。コンパをワリカンにすると、みんなが競って高い飲み物や料理をオーダーして結局一人あたりの支払いも高くなってしまうのと同じ道理だ。 実は、たいていの経済問題には、この「ワリカン」に類したシステムがつきものなのだ。そのことを今回は、有名な「独占モデル」を使って解説す