まずはキンキンに冷やしたビールを一杯! これが夏の風物詩――だったはずだが最近のビールの傾向をみるかぎり、そうはいえないようだ。 まず、ビールが苦手という若者が増えている。酒席での最初の一杯もチューハイやカクテルで、となる。なぜビールが苦手なのかといえば、最も多い理由が「苦いから」らしい。では苦くないビール、別の味がするビールならば大丈夫なのだろうか? レモンやチョコレートなどの味(フレーバー)をつけたビールは以前からあったが、この数年で注目度が高まり「フレーバービール」という呼称もほぼ定着した。ビールをベースとしたカクテルにも関心が寄せられている。 さらには「スイーツビール」と呼ばれるものまで登場した。例えば神奈川県の地ビール会社、サンクトガーレン(有)は昨年からスイーツビールを売り出している。バニラビーンズの甘い香りの「スイートバニラスタウト」、黒糖を使った「黒糖スイートスタウト