【外交・安保取材の現場から】中国から離島を守れ! 韓国に対馬の不動産を買い占められた過去を教訓に、政府が対策に本腰を入れ始めた 日本は、北海道、本州、四国、九州、沖縄を含む約6800の島で構成され、外洋に多くの離島を有する。管轄海域は国土面積の12倍にも及ぶ。このうち有人離島は約400島あり、残りはすべて無人離島だ。中でも排他的経済水域(EEZ)の根拠となる離島の保全強化は、海洋上の安全保障を堅持する上で最も重要な課題となっている。 政府が中国の海洋進出を念頭に離島の保全管理に力を入れ始めている。 国の行政機関の設置や土地の買い取りを推進することを盛り込んだ「離島の保全・管理のあり方に関する基本方針」を策定。過疎化が進む離島の環境整備を図って住民の定住を促して、領土・領海の保全につなげる考えだ。 「海洋国家であるわが国は、管轄海域の根拠となる離島の保全、管理を図っていかなければならない」。