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ブックマーク / www.anlyznews.com (45)

  • 失業率低下と名目賃金上昇を前にした池田信夫

    経済評論家の池田信夫氏が「人手不足が示すアベノミクスの終わり」で、「日銀は有害無益な量的緩和をやめる出口戦略を示すべきだ」と主張している。黒田日銀を批判したいのは分かるのだが、文全体に混乱が見られる。“有害無益な”とあるののに、何に有害で、何に無益なのかが明示されていない。 「円安とエネルギー価格の上昇で輸入インフレになり、実質賃金が下がった」事が問題なのであろうか。現象としては円相場が購買力平価(PPP)為替レートの前後で推移しているのは確かだ。しかし、池田信夫氏は黒田日銀が原因とは主張できないように思える。 1. 量的緩和で円安にならないなら、有害とは言えない 以前、池田信夫氏は『「日銀の量的緩和が足りないから円高になった」という話だが、何度も書いたようにこれは明白な嘘』と主張していた。池田信夫氏の議論では円安の原因は日銀ではなく、エネルギー価格の上昇も日銀のせいでは無かったはずだ。す

    失業率低下と名目賃金上昇を前にした池田信夫
    neco22b
    neco22b 2014/05/09
  • 日本の労働生産性が妙に低い単純な理由

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    日本の労働生産性が妙に低い単純な理由
  • デンマークのマイナス金利政策

    デンマーク国立銀行の当座預金の超過準備がマイナス金利政策になっているのだが、産経新聞の日曜経済講座で貸し出し需要を増やす効果があるように紹介されているらしい。日銀も真似をしろと言う事らしい。 銀行の銀行である中央銀行には、銀行の当座預金がある。銀行は法定準備額を中央銀行に預ける義務があり、リーマンショック後の2008年11月より日銀では超過分に0.1%の金利がつくことになっている(補完当座預金制度)。デンマークでは、これがマイナス金利になっている。 1. デンマークは為替レート理由でマイナス金利を導入 EU諸国の中で民間債務が2010年でGDP比243%で最も高いと言われるデンマーク*1で、当座預金の超過準備に負の金利が付くようになったのは、貸し出しを増やすためではなく、通貨高を阻止する目的があるからだ。デンマーク・クローネはユーロに対して一定レンジでペッグしているのだが、ユーロ危機で資

    デンマークのマイナス金利政策
  • 囚人のジレンマを実際に囚人で試すとどうなるの?(カタカタカタ

    二人の被疑者が拘束されていて、それぞれ個別に隔離されて尋問されている。両方が黙秘すれば、二人とも微罪。一人だけが自白すれば、黙秘したもう片方は極刑だが、自白者は無罪。二人とも自白すれば、二人とも重罪。このとき二人とも黙秘を続けられず、二人とも自白してしまう。こういう現象を囚人のジレンマと言うのは、よく知られていると思う。 この囚人のジレンマの実験を、実際に囚人を使ってやってみた研究であるKhadjavi and Lange(2013)がBusiness Insiderで紹介されていた。 残念ながら刑期をかけた自白実験ではなく、コーヒーやタバコを報酬にした文字通りのゲームで、女囚と学生を比較したものだ。個人ブログ並みの釣りタイトル(Prisoners and their dilemma)にやられた感があるのだが、それとは別に実験結果は興味深いものとなっている。 実験は同時手番ゲームと逐次ゲー

    囚人のジレンマを実際に囚人で試すとどうなるの?(カタカタカタ
  • 岩田論文のグラフを池田信夫が勘違い

    上の岩田論文の図表7は、縦軸が半年間の平均予想インフレ率で、横軸が半期前のマネタリー・ベース平均残高だから、半年に一つ、プロットがされている。2004年3月から2008年2月までの4年間では、8箇所プロットする事になる。 グラフの上方の近似線の周囲の点を数えると、8つあるよ! 「07年9月~08年2月」の点の上二つが、「06年3月~06年8月」と「06年9月~07年2月」を表していると思うが、説明が無かったので誤解したのであろう。なお、3月~8月と9月~翌2月までの半年間で1年を分割しているはずなので、表記に誤りは多いのは否定できないが、マイナーな部分だ。 また、池田氏は「実際の時系列データ」と言いつつ別の図を参照しているが、そこではマネタリーベース増加率と予想インフレ率をプロットしてあり、岩田論文の図表7のマネタリー・ベース平均残高に該当するものがない。だから検証になっていない。 人間だ

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  • 貨幣乗数の不安定性と言う意味での日銀理論を振り返る

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    貨幣乗数の不安定性と言う意味での日銀理論を振り返る
  • 左派的な人たちが日銀に金融緩和を求めても

    マネックス証券チーフエコノミスト村上尚己氏の「心優しい左派的な人たちこそ日銀に金融緩和を求めなければいけない理由」について、シバキ系リベラルとしても違和感を感じたので言及しておきたい。全体のパイを押し上げる経済成長が重要だとして、日銀の金融緩和の効果を過信しすぎでは無いであろうか。 既に日銀はゼロ金利と言う金融緩和を二十年近く行っており、これ以上、何かするとすると非伝統的な金融政策と呼ばれる部類の“緩和”をするしかない。この非伝統的な金融政策の効果は、はっきり言って良く分かっていない。既に行っているひたすら国債を買う量的緩和は効果が無さそうだ*1が、インフレ目標や名目GDP水準目標は何かしらの効果が期待できると思われる(Woodford(2012))。 非伝統的な金融政策が成功すると何が起きるかと言うと、インフレ期待が上昇して実質金利が下がりゼロ金利制約から脱出できることと、価格調整の促進

    左派的な人たちが日銀に金融緩和を求めても
    neco22b
    neco22b 2013/02/18
    内閣府の調査によると全雇用の8.5%が雇用保蔵らしいよ。 http://nikkan-spa.jp/172386  推計の方式はhttp://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/kako/documents/10_p99-105.pdf らしい
  • 金に還元してくれる細菌

    塩化金(AuCl)や塩化金酸(HAuCl4)から純金(Au)を作り出す細菌Cupriavidus metalliduransを、ミシガン大学の研究者が発見したそうだ(DVICE, MSU News)。 塩化金酸は劇物だが、従来、科学者の間で知られているバクテリアよりも、少なくとも25倍の耐性があるようだ。硫酸還元菌*1みたいな存在。 毒から金を造り出せる事にノリノリになったのか、この菌を使ったアートと言うか機器The Great Work of the Metal Loverが作られた。バイオと芸術の融合による塩化金酸を純金に変える錬金術だそうだ。24金の金鍍金で出来た持ち運び可能な実験器具。塩化金を大量に与えて約一週間で、砂金を生成したそうだ。

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  • インフレ率2%で地銀が潰れる?

    インフレ率が2%になったら、金利が上昇して地銀の持つ債券価値が毀損して、地銀が潰れると言っている経済評論家がいるらしい。しかし、かなり大雑把な数字で検討してみたが、2%ぐらいの金利上昇は問題無さそうだ。 日銀行の「民間金融機関の資産・負債等」から見るに、(国債+地方債+短期社債+社債)/総資産は、第一地銀で24%弱、第二地銀で20%弱となっている。債券の平均残存期間は5年程度のようだ(NFIリサーチ・レビュー)。インフレ率2%上昇にともない金利が0%から2%に上昇したとして*1、保有債券の価値が1割程度ロスして、自己資比率を2%程度毀損する事になる。 最近は地銀の自己資比率も10%ぐらいはあるので、2%のロスが発生したからと言って、すぐに経営不能になるわけではない。貸し渋りが発生して資注入などが必要になるケースが無いとも言えないが、現在の欧米の状況を見る限り、そもそもインフレ率2%

    インフレ率2%で地銀が潰れる?
  • もし50%の確率で何も学ばないとしても、子供を学校に通わせる?

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  • ジャガイモで学ぶ技術の革新・伝播・選択

    紀夫氏の「ジャガイモのきた道―文明・飢饉・戦争」を拝読した。栽培植物としてのジャガイモの歴史を辿るで、著者が植物学から文化人類学へ専門を変えた人のためか、技術史のとして面白い。 イモでは力が出ない、聖書に載っていないから不浄だと言う人は、21世紀の現在ではかなりの少数派だと思うのだが、ジャガイモへの偏見は多かったそうだ。書はこの穀類に劣るジャガイモと言う偏見を打破するのが目的らしいが、この偏見なしでも楽しめる。 1. ジャガイモにおける技術革新 第1章と第2章は、ジャガイモの誕生と初期の農耕技術について語られており、紀元前5000年前の農業分野の技術革新を知ることができる。ジャガイモは中央アンデスに野生種があり、それをべるようになったのだが、ソラニンと言う毒を分泌しているために、工夫なしでは利用できない。まずは加工技術が進歩して毒抜きと保存が可能になり、次に品種改良によって毒が

    ジャガイモで学ぶ技術の革新・伝播・選択
    neco22b
    neco22b 2012/09/18
    気候等以外のリスクに政治的リスクもあるので(現状のイランみたいな)その場合は、イモ類が選択されるわな。そんな時は耕運機等の燃料も無いだろうけど。まあ、燃料なければ結局農業ぐらいしか産業が無くなるけど
  • リフレ派のささやかな政治的な勝利

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    リフレ派のささやかな政治的な勝利
    neco22b
    neco22b 2012/07/28
    どっちかというと日銀の自爆点じゃないかなw与野党議員に”白川総裁みたいのはもうこりごりだ!”と思わせた点で。
  • インサイダー取引が規制されている理由の再説明

    以前にインサイダー取引を容易にしておくと、資市場の縮小もしくは崩壊が起きうると言う指摘をしたら、「インサイダー取引を取りしまる必要がないのはなぜか?」と言うエントリーで反論がされていた。 反論記事なら反論先にリンクを貼って欲しい所だけど、そこはともかく問題点を指摘したい。前回のブログ主のwastingtime_LDN氏のエントリーよりも、さらに内容がおかしくなっている気がする。 1. インサイダー取引が問題になる理論的背景 前回の説明のおさらいから入ると、資市場でインサイダー取引を認めると売買ゲームの中で、インサイダー情報を持つ人々(informed)が利益を上げ、何も知らない人々(uninformed)が損失を出す事になるので、資市場の縮小もしくは崩壊が起きうる。正解を聞かされている人と、聞かされていない人がクイズ勝負をしたら、正解を聞かされている人が勝つ可能性が高いと言う事だ。

    インサイダー取引が規制されている理由の再説明
    neco22b
    neco22b 2012/07/22
    ”そんじゃーね”をつければいいのかwまあ、俺も考えるのがめんどくさいときブコメで”そんじゃーね”使うけどw
  • 基礎的収支の黒字化と200兆円の災害対策

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    基礎的収支の黒字化と200兆円の災害対策
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    neco22b 2012/07/22
    収支黒字化と政府支出と税のトリレンマが発生するのは内部状況が変わらん場合だ罠。米国中国等がすごく輸入増やせば鳥練磨発生しない鴨(まあ、ありえんがw内部が悪けりゃ社会保障削減+増税でも破綻するだろうし
  • 公明党に教えてあげたい軽減税率以外の方法

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    neco22b
    neco22b 2012/07/22
    経済理論と政治理論はちがうしなw
  • イタリアの消費税の税収が減少した理由

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    イタリアの消費税の税収が減少した理由
    neco22b
    neco22b 2012/06/16
    理屈の上ではいわゆる軽減税率の導入はあまりよくないみたいだが、各国で採用されている。心理的に受け入れやすいからかな?
  • 資本市場のソブリン・デフォルトの確率計算は不正確

    元官僚の高橋洋一氏が、現時点の日のCDS価格から、3年以内の財政破綻が無いと主張している。多少、金融に詳しい人から見ると、壮大なな冗談としか思えないと思う。 CDSは債券にかける保険のようなもので、デフォルトしそうな債券ほど、その価格が上がる傾向がある。つまりCDS価格が安いと言う事は、資市場の参加者がデフォルト・リスクが少ないと考えている。だが、資市場の参加者の判断が正しいとは限らない。 今日の公聴会で話した背理法。もし3年以内に財政破綻するとする。今のCDSは1%なので日の財務残高1000兆円で、破綻保険料は年間10兆円。3年払っても30兆円。これで破綻するなら、今30兆円はらって債務がなくなり財政再建完了。これはおかしい。ということは3年以内の破綻が誤り。終 — 高橋洋一(嘉悦大)さん (@YoichiTakahashi) 6月 13, 2012 BloombergによるとG

    資本市場のソブリン・デフォルトの確率計算は不正確
    neco22b
    neco22b 2012/06/16
    まあ、CDSもある意味、指標の一つに過ぎない。単一の指標で経済を語ると大抵おかしくなる。もちろん、債務のGDP比でだけでどこの国が危ないかを語るのも然り。
  • ブラック企業の存在をゲーム理論で考察する

    待遇の悪いブラック企業とは言え、そこで労働者が働いている限りは、社会的意義があると主張したところ、労働問題の専門家の濱口氏から「社会ゲーム上の非対称性が問題」だとツッコミが入った。なるほど。 完全情報で完備契約、そして摩擦無しを想定したが、例えば不完全情報を仮定するだけで、不幸にもブラック企業で労働する人々が現れる。教科書的なゲーム理論で考察してみよう。 1. ブラック企業が存在する採用・就職ゲーム まず、ゲーム木を描いてみる(ゲーム理論の詳しい説明は岡田(2011)などを参照)。 プレイヤーは企業と労働者だ。まず、企業が確率αで優良企業、1-αでブラック企業になる。次に、労働者が確率βで就職をし、1-βで就職をしないと決める。企業はα、労働者はβの値を決め、さらにαとβは相互に周知されている。しかし、実際に優良企業なのかブラック企業なのかの情報は、労働者は知る事ができない。濱口氏の言葉を

    ブラック企業の存在をゲーム理論で考察する
  • 家賃に見る価格の下方硬直性

    デフレの問題は大きく二つあり、実質金利の高止まりと、価格の調整速度の低下だと考えられる。物価が下がっているのに後者が問題になるとは考えられない人もいるようだが、価格の調整が速い家電製品のような財がある一方で、賃金等の調整は遅いと思われている。そして意外に価格が下落しないモノを見つけた。家賃だ。 1986年はバブル前の円高不況で1987年ぐらいから地価や株価が上昇しはじめたのだが、1992年に土地バブルが弾けた後も2003年ぐらいまで家賃は上昇し続けている。土地は借家やアパートなどの主要な投入要素の一つだが、11年ぐらいラグがあるわけだ。そして地価は80年代の水準に下がったのに、家賃は高止まりを続けている。 教科書的なミクロ経済学の説明では、地価が下がって家賃が高止まりしているのであれば、土地を買収して大家を始める人が出てくるので、家賃が下がるか土地があがるかして、両者の価格推移は安定的にな

    家賃に見る価格の下方硬直性
    neco22b
    neco22b 2012/04/21
    借りる側から見るとデフレ下では負担増。だからと言って不動産購入も先が見えない状態だと出来ない/あと、公共サービスもあまり下がらんな、デフレでも。
  • とある為替レート決定理論の計量分析に関して

    白川方明日銀総裁のかつての論文、白川(1979)「マネタリー・アプローチによる国際収支・為替レートの実証分析 -わが国のケースを中心に-」の推定モデルを最近のデータで分析しているブログがある。 分析の目的は分からないが、分析方法もデータセットも明示されていて、一見すると特に問題が無いように思える。しかし、白川(1979)にも言える事だが、分析手法が妥当ではない。単に試しただけに思えるので、来ならば批判するような内容ではないが、量的緩和で円安誘導を主張する人が頻繁に参照するので問題点を指摘したい。 1. 非定常データにOLSは問題 非定常データとは、ランダムウォーク過程にある数値列だ。80年代以降、非定常データを単純な手法で分析する事は問題があることが知られるようになった。非定常データ同士で回帰分析をかけると見かけ上の相関が出るので、重相関係数や統計的有意性に信頼が置けなくなる。 解決方法

    とある為替レート決定理論の計量分析に関して