知の歴史学 作者: イアン・ハッキング,出口康夫,大西琢朗,渡辺一弘出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2012/12/27メディア: 単行本 クリック: 86回この商品を含むブログ (40件) を見る イアン・ハッキング「ミシェル・フーコーの考古学」『知の歴史学』出口康夫、大西琢郎、渡辺一弘訳、岩波書店、2012年、163–186ページ。 ミシェル・フーコーのとあるインタビュー集(1980年)への書評として1981年に『ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックス』に掲載された作品です。フーコーのこの時点までの思想的遍歴が明快に整理されています。あまりに明快なのでまとめ直す必要もないほどですけど、自分の中での整理のためにいちおう。 フーコーの探求の出発点は『狂気の歴史』の段階です。この時点でアナール派による長期持続への着目にしたがうことなく、むしろ歴史における断絶、それも2段階の断絶を発見し