紅子さんが私にききました。 「神田さんはもともと文章を書くことがお好きだったのですか?」 私は正直に答えました。本日、フェチフェス24のブースでの会話です。 「ううん、あまり得意ではなかったですねー。紅子さんは写真がお好きでしたか?」 「普通の人が写真を好きという意味で、は好きでしたけれど…」 ああ、この人も正直だ、そして丁寧にことばを探す人だなと思いました。 すごく、伝わる。 そして私たちは、撮影や執筆の力量よりも、自分だけのテーマが見つかることが大切なんじゃないかな、と話し合いました。 紅子さんは日本中の色街を訪ね歩いて写真を撮っている人です。 吉原のソープ嬢だった紅子さんが、北海道から沖縄まで、ある限りの色街の建物を撮って、「紅子の色街探訪記」という美しい写真集を出しました。 昨秋のことです。 私は迷わずこの本を買い求めました。 なんとなく、この本は孫のために買っておこうと思いました