松尾匡のページ12年6月5日 飽食ニッポンはどこへ行った+不況では脱原発は進まない やっと新書原稿ほんとに脱稿。序文とかコラムとかも仕上げて今とりあえず印刷中です。 次は、6月16日午前の大阪での景気についての講演の準備と、午後の基礎経済科学研究所の研究会での大西広さんの新しい教科書に対する批評報告の準備と、翌17日の東京での学会の雑誌の編集委員会の準備。そのあとそのまま自宅に帰らず、授業に向けて立命館に行く予定ですが、最近土曜日に補講が続いたりして、まるまる自宅に帰らない週が続いているもので、またもこんなスケジュールになっているのを知ったカミさんの機嫌の悪いこと! この編集委員会、ようやく今度が最後のはずだけど、最後の最後まで息抜きさせてくれませんね。今、投稿論文二本、審査担当で読んでいるわけ。 で、今16日の景気問題の講演の準備もしているのですが、そのネタでおもしろいものをいくつか見つ
構造的問題? 新卒一括採用という日本特有の慣習が若者のチャレンジ精神を阻害している側面もある Yuri_Arcurs-iStockphoto 企業の人事担当者に「どういう学生が欲しいか」と尋ねれば、「自分で考え積極的に新しいことを提案できる人」、「失敗を恐れずチャンレンジ精神が旺盛な人」という答えが返ってくるはずだ。紋切り型と言えばそうだろうが、いつの時代でも企業はこういう若者を求めている。 では実際の若者は、こうしたクリエーティブな資質やチャレンジ精神をどれだけ持っているのだろうか。2010~14年に各国の研究者が実施した『世界価値観調査』では、「新しいアイディアを思いつき、クリエーティブであることを大切にしている」と「冒険してリスクを冒すこと、刺激のある生活を大切にしている」という項目について、自分が当てはまるかどうかを聞いている。<図1>は、日本とアメリカの20代の回答をグラフにした
世の中には、人材不足と低賃金が両立してしまう業界がある。 たとえば介護や警備の仕事が代表的なものだろう。最近では、船員の人材不足により日本の海運業がヤバいという増田記事が注目を集めていた。船員の給与はそれほど低くはないが、労働環境のキツさには見合わない。そのため船員になりたがる若者が減り、深刻な高齢化に見舞われているという。労働力の供給過小が明白なのに、船員の待遇が向上しないのはなぜだろう? これに似た事例として、クラウドソーシングの世界がある。 クラウドソーシングのサービスでは、いわゆる「クソ案件」が多いという。仕事内容に見合わない低報酬の発注があとを絶たず、なかには適法性が問われるような案件もあるそうだ。なぜクソ案件は無くならないのだろう。なぜ、そんなクソ案件でも、一部のクラウドワーカーは引き受けてしまうのだろう? クソ案件が溢れているのは、何もクラウドソーシングの世界だけではない。た
「人生のなかではとても大きなこと」 「似ている人形がいたよ、と教えられ」 「子ども産みてー!」と叫んだ女子高生 先日開催された東京芸術大学の卒業・修了作品展で、ある作品が注目を集めました。題して《ラブドールは胎児の夢を見るか?》。かつて「ダッチワイフ」と呼ばれ、現在は「ラブドール」とも称される、女性をかたどった人形の「妊娠」した姿を収めた写真です。制作者で芸大大学院博士課程の菅実花さん(27)に、作品に込めた思いを聞きました。 「人生のなかではとても大きなこと」 ――制作のきっかけは。 「生殖」をテーマにしようと発想したのは、24、25歳の頃です。周りが結婚・出産を具体的に考え始める時期になり、同年代の女性の友達から「30歳までに子どもを産むようにプレッシャーを掛けられている」「何年も付き合った恋人と別れて、結婚できないかも」といった話を聞くようになりました。また、「子どもをあきらめた」と
明神池@上高地 会社を辞めて学振を取って博士課程に出戻ってくる、という選択はかなりレアなキャリアだと思う。僕も進路に迷っていた時にネット上を色々と検索してみたけど、そういう前例はほとんど見当たらなかったし、リアルでも「そんな(アホな)ことするやつ初めて見たぜ!」という意見しか聞かなかったので、やっぱ相当にレアだし、アホなんだと思う。文科省は「研究者のキャリアパスの多様化」とか言ってるけど、戻ってくるための手ほどきや支援など特になく、独力の実力勝負で戻ってくるしかなかった。やっぱりストレートで修士で上がってくる人と比べると、色々と違いを感じることがあるので、実際にやってみてどんな感じだったか、簡単に書いてみる。 申請書提出まで 学振とは、文科省下の日本学術振興会の「特別研究員」制度のこと。ネットで調べれば情報はいくらでも出てくるけど、博士課程の学生を対象にするタイプ(DC)の場合、月20万円
【プロフィール】常見陽平(つねみようへい) 身長175センチ 体重85キロ 千葉商科大学国際教養学部准教授/いしかわUIターン応援団長/働き方評論家/社会格闘家 北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業、同大学大学院社会学研究科修士課程修了(社会学修士)。リクルート、バンダイ、ベンチャー企業、フリーランス活動を経て2015年4月より千葉商科大学国際教養学部専任講師(現:准教授)。専攻は労働社会学。大学生の就職活動、労使関係、労働問題、キャリア論、若者論を中心に、執筆・講演など幅広く活動中。平成29年参議院国民生活・経済に関する調査会参考人、平成30年参議院経済産業委員会参考人、厚生労働省「多様な選考・採用機会の拡大に向けた検討会」参考人、「今後の若年者雇用に関する研究会」委員、第56回関西財界セミナー問題提起者などを務め、政策に関する提言も行っている。 執筆・講演のご依頼、お問い合わせなどはy
トヨタ自動車は、今年度下半期(今年10月~来年3月)に購入する部品の価格の引き下げを、取引先の主要部品メーカーに正式に要請し始めた。値下げ幅は各社の競争力やつくる部品によって異なるが、0・7%前後の模様だ。トヨタの値下げ要請は1年半ぶりになる。 要請は今週から始め、トヨタは「値下げ要請を1年間停止した結果、コストを削減する取り組みが弱まっており、これ以上は続けられない」などと部品メーカーに説明しているという。 トヨタは部品の仕入れ値について、半年ごとの交渉で引き下げを求め、部品メーカー側も受け入れるのが慣例。無駄を省く「カイゼン」を続ければ、生産コストを下げられるという考え方からだ。だが、昨年10月~今年9月は、安倍政権が消費の底上げに向けて幅広い企業に賃上げを求める中、トヨタは値下げ要請を見送る異例の対応をしていた。 今回の値下げ幅(0・7%前後)は、2年前(1・0~1・5%程度)に比べ
エートス (古希: ἦθος, ἔθος; ethos, 複: 古希: ἤθη ἤθεα; ethe, ethea) は、「いつもの場所」 (ἤθεα ἵππων) を意味し、転じて習慣・特性などを意味する古代ギリシア語である。他に、「出発点・出現」または「特徴」を意味する。 それを元に、「道徳」や「道徳観の発露」を意味する ἠθικός (ethikos) という言葉が生まれ、ラテン語には ethicus として流用される。また、その女性形である ἠθική φιλοσοφία (ethica) は古フランス語の ethique 、中世英語の ethik を通じて、現代の英語の ethics へと変化した。「倫理的生活態度」ともいわれる[1]。 アリストテレスが著書『弁論術』で述べたところによると、エートスは説得法の重要な三つの方法的条件の一つ(他はロゴスとパトス)である。まず、始めに話
Nightmare City どうも、平成(初期)生まれです。 相当数の日本人が多かれ少なかれネットに関わっているわけで、もうメディアの「ネットで話題」という言葉は「日本で話題」ぐらいの意味しかない (あなたの知らないインターネット - 脱社畜ブログ) 日常的にネットに接していると、意外と忘れがちなこと。何でもかんでも “ネットで” と一括りにするのは、たしかにおかしい。考えてみれば、昔からWebサービスはそれぞれが別個のコミュニティを持ち、住み分けがされていたように思う。2ちゃんねるの「住民」に代表されるように。 たまには、自分の知らないインターネットを見にいくのも楽しいのかもしれない。 閉鎖的なコミュニティにとどまるよりは、普段からさまざまな価値観に触れていたほうがいいように思う。特にWeb上では、似通った価値観を持った人たちが自然と同じ場所に集まりやすいから。 そんななか、ふと「僕の
www.youtube.com 1. 派手すぎる まずは上の動画をご覧頂きたい。 カナダ出身のAutoerotiqueによる新曲「Asphyxiation」のPVである。 曲調からも分かるように、最新のEDM系楽曲ということで異論はないが、冒頭から迸る清々しいほどのエロさはこのジャンル特有のものだ。 およそ真っ当な日本人の感覚では到底作れないほどの見事なバカバカしさ&エロセンスである。 しかもそれが下品にいやらしいわけでもなく、あくまでも明るいスケベ=むっつりの真逆として世界観が成立しているところに、確信犯的な思惑を強く感じるのだが、私はこの底抜けに明るいバカっぽさが今のEDMを象徴しているように思う。 核心に迫る前に、現代EDMがClub発祥のジャンルであること、これは以前にもCTSの記事で言及したばかりだが、つまりそれは非日常感=パーティースタイルを背景としていることが前提としてまずあ
2013-08-06 「うちら」の世界 最近は冷蔵庫に入ったりなんかくわえたりするのが流行りらしいです。 このへんのことについては、書こうと思ってうまくいかなくていくつか文章を放置してあったんだけど、今日、どこぞのまとめ見て不意にまとまったので書いてみる。 なおこのエントリは、本来だったらもうちょい精密に考えなきゃいけないところを、自分の経験に引き寄せすぎて、ちょいとざっくりと処理しちまってるので、あんまり論としてはよいものではないです。 さて、件の炎上した人たちについては、バカに見える。現実問題としてアホだなあとは思うわけだが、俺自身の思想によって、バカであるという判断では終わらせられない。もしバカなのだとしたら、過去にも同様にバカはいたはずで、過去のバカと現在のバカはあまり変わらない、彼ら、彼女らだけが特異的にバカなのではない、と考えるわけだ。つまり、彼ら、あるいは彼女らが悪いというの
早稲田大学名誉教授 子安美知子 (こやす・みちこ) 東京大学教養学部教養学科卒、同大学院比較文学修士課程修了後、ドイツに留学。ドイツ文学専攻。2001年3月まで早稲田大学語学教育研究所教授。現在は早稲田大学名誉教授。主な著書に『ミュンヘンの小学生』(中央公論社)、『シュタイナー教育を考える』『“モモ”を読む─シュタイナーの世界観を地下水として』(以上、学陽書房)、『シュタイナー再発見の旅』(小学館)などがある。 ミヒャエル・エンデ(1929~1995)は『モモ』、『果てしない物語』など、数々のベストセラーを残した児童文学作家である。 彼の残した作品は、現代社会に潜む病巣を鋭くえぐる。とりわけ利潤の追求を旨とする経済システム、そしてその根本にある『お金』のあり方についての考え方には、構造不況にあえぐ日本の現状を再考するヒントがどこかに隠されているようでもある。 生前のインタビューでは、「パン
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