大相撲の横綱審議委員会(横審)の「ご意見番」として知られる内館牧子委員が、4日に東京・両国国技館で行われた横審によるけいこ総見で、角界の現状を、衆院選に大敗し政権を明け渡した自民党になぞらえて批判した。 幕内上位力士らが秋場所(13日初日)へ向けた調整ぶりを披露する場で、全体を引っ張るはずの横綱白鵬は11番、右ひざを痛めている横綱朝青龍も5番の実戦げいこにとどまり、横綱同士のけいこも行わずじまい。上位陣に果敢に挑む若手力士もいない低調な内容に、「特にひどい。最低です。けいこ不足は深刻で、意識改革をしなければ相撲界は自民党のように見捨てられる」と苦言を呈した。 角界では、大麻事件や力士暴行死事件など不祥事が相次いでいる。日本相撲協会では「土俵の充実」による信頼回復を目指しているが、関係者は「部屋や巡業でのけいこ量の低下は著しい」と口をそろえて語っており、充実にはほど遠い。その象徴が、この日の