マクセルは、既存のLi(リチウム)イオン2次電池よりも大幅な大容量化が見込める全固体電池を開発した(関連記事)。IoT(Internet of Things)機器や自動車用TPMS(タイヤ空気圧監視システム)などに向け2020年までの製品化を目指す。電池を構成する電解質の材料を一般的な液体から固体にしており、-40~+120℃超といった広い温度範囲で動作させることができる。規定外の使用条件などで生じ得る発火のリスクも低い。開催中の展示会「国際二次電池展」(2018年2月28日~3月2日、東京ビッグサイト)でパネル展示している。 マクセルが開発した全固体電池は、電解質を挟む2つの電極のうち負極に、Si系材料を使っている点が特徴である。負極や正極を構成する主要材料(活物質)が、Liイオンの蓄積と伝導に直接かかわるため、この活物質が容量密度を左右する。多くのLiイオン2次電池は、負極を黒鉛ベース