我が子が「学校に行きたくない」と言ったときに、「そっか。じゃあ休んでいいよ」と迷わず返せる親は、けっして多くないでしょう。 「学校は行くもんだ!」と強引に送り出したり、「どうして行きたくないの?」と理由を無理に話させようとしたり……。あるいは、「不登校」の状態が続いている子どもをどうにか学校に戻そうと、なだめたりすかしたり脅したり……。 もちろん、どれも「我が子のためを思って」のこと。しかし、不登校の子どもたちをさまざまな形で支援し続けている精神科医の松本俊彦先生は、「学校に行きたくないと言っている子どもを無理に行かせても、いいことは何もありません」と断言します。 「若年層の自殺について調べたこところ、かなり高い比率で不登校を経験していました。そこは予想の範囲内だったんですが、驚いたのが自殺を選んでしまった不登校経験者のうち、約75%の子どもが再登校していたんです」 親が強引に通わせたのか