世界各国の銀行システムは、24時間365日即時決済ができる態勢へ変わりつつある。世界的に高い品質レベルを誇ってきた日本の銀行システムは、この流れに対応できるのか。全国銀行協会の平野信行会長に聞いた。 ──決済システムのリアルタイム化が世界で進んでいる。即時決済が平日の8時半から15時半に限られる日本はどうするのか。 英国では2008年、シンガポールでも今年から24時間365日の決済システムが稼働している。いずれも英国のソフト会社が開発した、比較的単純なシステムを使っており、いくつかの制約がある。まず、この新システムに参加している銀行の数は限られている。取引金額も上限があり、比較的少額にとどまる。英国では、既存システムでの決済が7割以上を占め、新システムは2割ぐらいと聞く。 日本でもリアルタイム決済のニーズがあることは承知しているが、それがどれくらいあるのか。金融機関の事務作業や勤務体系など