ライプニッツ Gottfried Wilhelm Leibniz (1646-1716) ―宇宙は生命に満ちている ライプニッツの思想を簡単に説明するのは非常に困難です。ラッセルは、ライプニッツの論理思想を知らずにライプニッツを理解することは出来ない、と言いました。同じように、アリストテレスやスコラ哲学を知らずにライプニッツを読むことは出来ない、と言うこともできるでしょう。でもそんなことを言っていると切がありません。ここではライプニッツの「モナド(monade)」という概念を中心に説明します。 ライプニッツは「実体(*)」の意味を、アリストテレスが「本質=形相」と考えたのと同じように、精神的な存在と理解し、これに「モナド(単子)」という名を与えました。これは原子のようなものではありません。ギリシャ語の monas (一つ)という語から作られた、「私」の「意識(=表象)」がその原型であるよう