先の記事にて解説したとおり、信頼できる通信路 との組み合わせにおいては、TCP のみで攻撃することは困難であるため、UDP におけるヒープ確保の阻止が焦点となります。つまり、A/AAAA の1セットの UDP レスポンスにおいて、それぞれが1024バイト、合計値が2048バイトを超過しない事が条件です。EDNS0 無効時においては、1レスポンスあたり512バイトであるため、仕様に沿っていればこれを超過しません。 多くの DNS キャッシュのソフトウェアにおいては、DNS クエリ/レスポンスのチェックや再構築をしているため、異常な構造を持つデータはフィルタされる場合が殆どです。EDNS0 無効時に512バイトを越えるデータを送りつけるような違反も同様です。 しかし、DNS の転送のみを行う DNS フォワーダにおいてはチェックが甘いため、今回の脆弱性に対する防御にはなり得ない場合もあります。