1980年代後半、日本GPでセナとプロストが戦っていたのを非常によく覚えていると語る小松。当時、日本のF1シーンにどっぷり浸っていたことで、F1業界を目指すようになったという。 第7戦カナダGPで、周囲が驚く1ストップ作戦を遂行し、レース終盤に同じ1ストップのフェルナンド・アロンソをオーバーテイクしたロマン・グロージャン。フル参戦初年度ながら、早くも2度目の表彰台登壇となった。レース後、そのグロージャンが所属するロータスのガレージで、多くのスタッフから祝福されていた日本人がいた。 小松礼雄(こまつ・あやお)。 グロージャンに1ストップ作戦を与えたレースエンジニアである。 レースエンジニアとは、レース中にドライバーと無線でさまざまな交信を行うだけでなく、ピットストップ作戦をストラテジスト(戦略家)と相談して決めたり、それに合わせてマシンのセッティングをパフォーマンス(データ)エンジニアらと調