S&Pグローバル・レーティングは24日、イタリアの信用格付けを投資適格級で下から2番目の「BBB」に据え置いた。見通しも「ネガティブ(弱含み)」を維持した。 イタリアの財政状態は新型コロナウイルス感染拡大に対応するコストで大きな影響を受けているが、公的部門の借り入れの多さは多角化された経済、純債権国としての位置づけ、民間部門の債務水準の低さなどによって部分的に相殺されるとS&Pは指摘した。 イタリア経済が予想より堅調に推移し、想定より健全な財政状態につながった場合や、同国の銀行セクターが不良債権の大幅増加や資本基盤の弱体化を回避しながら新型コロナ危機を乗り越えられた場合、格付け見通しを「安定的」に変更することもあり得るとした。 S&Pはこの日、英国の長期外貨建て債務格付けも「AA」に据え置いた。 発表後、ユーロは日中の高値に近い水準を維持しており、対ドルで約0.4%高。ポンドもこの日の高値