中堅・中小企業におけるERP(統合業務パッケージ)の利用率は,70.9%と極めて高い割合となっている(連載第1回参照)。ただし,「本来はERPに相当しないような自社開発アプリケーションおよびパッケージ製品をERPと見なしている」,「2つ以上のモジュールを別々に利用している場合は1社で複数回答している」ことがあるため,実際の利用率より高い値が出ている可能性が高い。 中堅・中小企業では,ERPは広義かつ抽象的に解釈されがちである。回答者の中には,現行の基幹システムを「ERPらしい」と考えて利用しているところもある。さらに,オフコン文化が依然根強く残る中堅・中小企業においては,ベンダーが開発した「ERPライクなパッケージ」も採用されている。ITリテラシの低さが災いして,「従来と大差のない基幹システムをERPのつもりで使っている」という可能性は否定できない。 実は,本年度の調査から,各アプリケーシ
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