横浜市中区の外国人墓地で3日、スイスの老舗時計ブランド「ジラール・ペルゴ」の創業者の親族が眠る墓を日本法人「ソーウインド ジャパン」(東京)の社員らが清掃した。埋葬から約130年後の本格的な清掃。歳月とともに外国人墓地を訪れる遺族や関係者が少なくなる中、社員らは創業者一族の苦労に思いをはせた。 埋葬されているのは、横浜でスイス時計の輸入・販売業を営んだフランソワ・ペルゴ(1834~77)。1860年にスイス人として初めて日本に移り住み、スイス時計の普及に努めたが、志半ばで病に倒れ43歳の生涯を終えた。フランソワの一族はスイスでジラール・ペルゴを創業し、成功を収めた。 墓にはフランソワの姓名と生年月日、出生地、死亡年月日が記され、最後に「友達より」とフランス語で刻まれている。歳月とともに墓の存在は忘れられていったが、10年ほど前に作家の松山猛さん(67)が「フランソワの墓ではないか」と気づき