911テロから丸9年が経過したが… 2010年9月11日で、あの忌まわしい米同時多発テロ事件が発生してから丸9年が経過したことになる。 あの事件を契機に、米国はアフガニスタンという、それまで世界から見放されていた貧国に軍事介入し、今も10万を超す米軍を同国に派遣して軍事作戦を行っている。もうじき丸9年を迎えるアフガニスタン戦争は、ベトナム戦争を抜いて米国の戦史上もっとも長い戦争になっている。 9年前、当時のブッシュ政権がアフガン侵攻を決めた時、主たる動機は911テロに対する報復であり、「テロの主犯」とみなしたオサマ・ビンラディン率いるアルカイダと、その同盟者であるタリバン政権を打倒するというものに過ぎなかった。 ビンラディンの捕捉もしくは殺害には成功しなかったものの、カブールを陥落させてタリバン政権を崩壊させた米国は、そもそもアフガニスタンの復興やその後の国造りに関与する気はさらさらなく、