印刷 メール 「死の灰」浴びた真珠の島 マーシャル諸島[掲載]「JICA's World」2011年3月号 バックナンバー海に出ればそこは太平洋のど真ん中。マグロやカツオなど回遊魚がたくさん捕れる。新鮮な魚を生のまま「さしみ」と呼んで、しょうゆもかけずに食べていた。 ヤシガニはとてもおいしい。島の人たちは大好きだ。乱獲で島の南側にしかいなくなった。 日没のひととき、日焼けした肌に優しい風が心を癒してくれる。子どもたちの歓声がピンク色に染まった空に吸い込まれてゆく。 メジット島。サンゴ礁のリーフが太平洋の荒波から島を守っている。核実験の行われたビキニ環礁から東に600キロ離れている。 子どもたちはのどが渇くとヤシの実のジュースを飲む。被ばくから40年以上が経過しても、メジット島ではココナツなどが通常の5〜10倍以上の「セシウム137」(放射性元素)などで汚染されていることが分かった。 島の女