月末の生活保護費の支給日。多くの人たちが目抜き通りを行き交った=1月31日、大阪市西成区、日吉健吾撮影午前5時になると買い物かごいっぱいに総菜を入れた人たちが、半額シールをつける店員の前に列を作った=1月28日、大阪市西成区のスーパー、伊藤恵里奈撮影 生活保護費の全国の支給総額が年3兆円を突破した。日雇い労働者の街、大阪・釜ケ崎では3人に1人が受給者になった。「日銭1億」といわれた労働者の賃金が街を潤す光景は消え、代わってもたらされた「生活保護マネー」が、この街のかたちを変えつつある。 ◇ 「ヤミ金長屋」 マンションや雑居ビルが立ち並ぶ釜ケ崎の一角に、そう呼ばれる路地がある。「××商事」「○○企画」。マンション1階のテナントに数軒の貸金業者が連なる。普段は閑散としているが、生活保護費が支給される月末になると人の出入りが激しくなる。 昨年11月、多重債務者を支援する「大阪いちょう
ヤミ券売り場突入の際に爆破した扉=大阪市西成区、大阪府警提供 大阪市西成区にあった競輪や競艇のヤミ券売り場が10月、大阪府警に摘発された。捜査関係者によると、食事や酒が無料で振る舞われ、客の中には生活保護受給者も多く含まれていた。1口100円の賭け金で保護費が吸い上げられていく。府警や大阪市は、山口組系暴力団の一種の「貧困ビジネス」とみている。 ◇ ボカーン。10月6日午後、街中に轟音(ごうおん)が響いた。府警が売り場の鉄製扉を爆破。約300人態勢の捜査員や機動隊員らが、室内へなだれ込んだ。「動くな、動くな」。捜査員らは騒然とする現場を制し、客ら約100人を西成署へ任意同行した。 ヤミ券売り場は約600平方メートル。隣り合うマンションなど3棟の1階部分をつなぎ、その広さから地元で「ドーム」と呼ばれてきた。客によると、棚にはテレビモニターが並び、モーターボートや競輪、競馬など
生活保護費を巡り、不動産仲介業者「家のはしら」(大阪市天王寺区)の社長大強起徳容疑者(57)=神戸市灘区=らが詐欺容疑で逮捕された事件で、大強容疑者が自社のマンションに居住させていた生活保護受給者に、大阪府警の捜査や大阪市の調査に協力しないよう口止めしていた疑いがあることが、捜査関係者らへの取材でわかった。 府警は、大強容疑者に保護費を不正請求していた認識があったとみて調べている。大強容疑者は逮捕後の調べに「役所をだましたりしていない」と容疑を否認している。 捜査関係者によると、大強容疑者は同社が7月に府警の家宅捜索を受けた後、大阪市淀川区の自社マンションに「野宿生活でご飯も食べられなかったことを思い出せ。変なことはするな」と書いた紙を掲示。住民の一人は「警察の捜査に協力して実態を話さないようにする圧力と感じた」と話している。 府警や市によると、大強容疑者はマンション住民に、保護費支
中国・福建省から5〜6月に入国した16世帯46人の中国人が大阪市に生活保護を申請し、うち13世帯32人の受給開始が決定していた問題で、半数以上の申請に大阪市西区の不動産会社がかかわっていたことが、市と同社への取材でわかった。同社の関係者が申請に同行して中国語通訳を申し出るなどしていたという。 市によると、46人は市内在住の高齢女性2人の介護名目に入国。受給開始決定した13世帯のうち11世帯には受給が始まっている。 市によると、10世帯26人が申請した西区では5月中旬、同社の関係者2人が「気の毒な中国人の家族を住まわせている。日本語がしゃべれず仕事もできない」と相談に来た。その後、いくつかの世帯代表が申請に来て、全員が「福建省在住の農民で年収12万円」と説明したという。 3世帯6人が申請した港区では、同社関係者の女性が今月4日、2世帯5人に同行し、「私は中国語ができるので、お客のために
大阪市は29日、日本に入国した直後の16世帯46人の中国人が5〜6月、市に生活保護を申請し、うち13世帯32人に受給開始決定をしていたと発表した。46人はいずれも市内在住の高齢女性2人の介護名目で入国し、市内の同じ不動産会社が同行したり、住居を紹介したりしていた。生活保護費を狙うため、外国人を利用した新たな貧困ビジネスの可能性があるという。 市は「明らかに不自然であり、受給打ち切りも含めて厳正に対処する」としている。市によると、国内在留の外国人に対しても生活保護制度を準用するように、旧厚生省が通達を出している。46人は5月2日〜6月11日に中国・福建省から入国。大阪入国管理局で在留資格を得た後、西、港、浪速、東淀川の4区で生活保護を申請。在留資格を得てから生活保護窓口に相談に来るまで平均8日で、最短で3日のケースもあった。 西区では10世帯26人全員が、同区在住の78歳と76歳の日本国
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く