4日は多くの企業で「仕事始め」。東日本大震災や歴史的な円高など激動の11年を経験したトップの年頭所感には、変化に即応し、不透明感を打破するための「改革」や「挑戦」を訴える声が目立った。 「先行き不透明というより、曇りガラス越しに先を見ている」。スズキの鈴木修会長兼社長は、欧州債務危機などに揺れる今年の経済をこう表現した。 世界経済は「今後も激動波乱」(富士フイルムホールディングスの古森重隆社長)とみる経営者が多い一方、「変化は大きなチャンス」(日立製作所の中西宏明社長)との声も。出資する格安航空会社が3月に就航する全日本空輸の伊東信一郎社長は「改革先送りは許されない。常識、考え方、働き方すべてを変えて真剣勝負を」と変革への取り組みを強調。西武ホールディングスの後藤高志社長も「厳しければこそ大きなチャンスがある。リスクにしなやかに対応しよう」と述べた。 国際化を進める姿勢も鮮明だ。日清