黒船の襲来は日本企業の海外出張を変えるか――。5月14日、出張に特化した宿泊予約サイトがひっそりと日本に上陸した。ドイツ・ケルンに本社を置く「HRS(ホテル・リザーベーション・サービス)」だ。 HRSの最大の魅力は、同社と契約した企業(法人)の出張であれば、HRSがホテルと独自に結んだ割安な料金を適用できる点にある。HRS経由の予約だと、宿泊料金は通常の5~30%、平均すると2割程度抑えられる。また、契約ホテル数は現在、大手チェーン系ホテル、独立系ホテルを合わせて全世界で190カ国・25万軒以上となっている。 これまでも、グローバルで展開する大手チェーン系ホテルの営業担当者と企業の出張管理担当者との間で毎年、個別にコーポレート料金で契約し、相場よりも割安に宿泊することができるシステムはあった。だが、こうした年間契約を独自に行っているのは、一部の大企業に限られる。 また、域内の全ホテルのうち