宮本茂「もし山内がニンテンドーミュージアムを見たら、『そんなもんやめとけ』って言う」。“自分たちの説明をしない”任天堂が、それでもミュージアムを作った理由を宮本茂氏が語った
『SEKIRO: Shadow Die Twice』(以下、『SEKIRO』)で最後の敵と相まみえたとき、道中で培ってきたシステムの理解や、苦労しながらも倒してきた敵の数を根拠にした自信は、確かにあった。しかし、刃を交えた瞬間に「ひるみ」を感じた。何もわからぬまま屠られ、二戦目には「絶望」した。自信が慢心だったことに気づき、精神が疲弊の波に飲まれそうなって、それでも狂ったようにプレイし続けた。 その中で筆者は、『SEKIRO』にぼんやりと感じていた、“研ぎ澄まされて残ったもの”を見つめなおしていた。 文/Nobuhiko Nakanishi 編集/ishigenn 削り磨かれ残った「戦闘」という結晶 『デモンズソウル』と『ダークソウル』三部作、『ブラッドボーン』はいわゆる「ソウルボーン」シリーズとファンから呼称されている。どれも高い難度で知られる作品ではあるが、それでもそれぞれの作品には「
「テキストアドベンチャーゲーム」と「小説」──媒体は違えど、どちらも“テキストを読ませて”我々プレイヤー/読者を楽しませてくれるエンターテインメントである。 このふたつのエンタメは、どちらも“テキストが主体”で、“ゲーム”と“書籍”というアウトプットの違いだけでしかない……と、想像してしまいがちだが、じつはさまざまな違いが存在する。 その違いとは、いったいどんなものだろうか? 今回、このテーマについて語ってもらったのは、ニトロプラスで活躍する実力派シナリオライター・下倉バイオ氏と、KADOKAWA在職時に『灼眼のシャナ』や『とある魔術の禁書目録』など数々の人気ライトノベルシリーズの担当を務めていた編集者・三木一馬氏(現在、編集/エージェント会社「ストレートエッジ」代表)のおふたりだ。 ※みにくいモジカの子……2018年7月26日、ニトロプラスから成人向けPCゲーム『みにくいモジカの子』がリ
鈴木裕氏: ただ、そうね……僕は全盛期に世界のトップシェアを取っていた日本が、こんなふうに海外に負けてしまったことが、やっぱり悔しいんですよ。だって、セガが全盛期の頃、僕たちは圧倒的な世界一のゲーム大国だったんです。(中略)ちゃんと新しい武器を製造しないとダメです。だって、良い武器があったら、色々なツールを工夫したりして、少人数でも勝てるんですよ。 そんな鈴木裕氏がインタビュー中、非常に強い興味を持って語っていたのがAI技術だった。そして先にズバリ言ってしまうと、この記事は、日本のゲーム産業が21世紀に世界市場で存在感を失い、今や新興国の国々までもが背後に迫ってきたシビアな状況に、実は「AI技術の軽視」という問題が一つあるのでは――という視点から強く光を当てるものだ。例えば、しばしば日本のゲーム業界の「敗因」として、グラフィックの人材不足や大規模マネジメントの失敗などの問題が挙げられる。だ
「恋愛経験のない開発者」が作った恋愛アドベンチャーゲーム? ある中国の作品が大絶賛、英語圏ゲーマーが悲しき理由で作者を応援 Steamで2月28日にリリースされた恋愛アドベンチャーゲーム『Tiny Snow』は、中国語しかサポートしていないにもかかわらず、英語圏のユーザーから非常に高い評価を受けている。英語圏からのレビューは多くがサムズアップでおすすめしているが、プレイ時間はほとんどが0.1時間で、ほとんど遊んでいない。そして多くのレビューには「私は中国語が読めないが……」と書かれている。 なぜこのゲームは中国語を読めないプレイヤーがほとんどであろう英語圏から絶賛されているのか。それは中国語で投稿されたレビューに寄せられた作者であるチャーハン(炒饭)氏の書き込みを、海外フォーラムRedditのとあるスレッドが取り上げ、奇妙なコミュニケーションの誤りが起きたことに起因している。 (画像はSt
『遊戯王 アーリーデイズコレクション』の発売日が2025年2月27日に決定。過去に発売された『遊戯王』のデジタルゲームを10タイトル以上収録したコレクションタイトル。オンライン対戦を含めた新機能も多数実装 人気ゲームブログ「島国大和のド畜生」管理人の、島国大和さんによるコラム「島国大和のゲームほげほげ」。第6回となる今回は、ゲーム業界への就職について、実際に働いている人間の視点で語っていただきました。 プレイステーションVS.セガサターンという次世代機戦争真っ只中に業界に入った島国さん。コンシューマーからPCのMMO、ケータイ、そしてスマホゲームと、開発の地を転々としながらゲームを開発し続ける彼だからこそ語れる本音が、ここにある!? お久しぶりの島国大和です。デスマーチしてますか!(挨拶) 最近のゲームは、無茶なデスになる前にプロジェクト終了になりますね。時代は変わりました。 寂しいもんで
本日2月22日、PS4が国内で発売されてから5年目を迎えた。プレイステーション公式Twitterアカウントが5周年を記念したツイートを投稿している。 【感謝!】 本日2月22日でPlayStation®4は2014年の国内発売から丸5年を迎えることができました! 応援ありがとうございます! そしてこれからもよろしくお願い致します! #PS4 #5周年 #ありがとう pic.twitter.com/KLA9IkKKNm — プレイステーション公式 (@PlayStation_jp) February 21, 2019 PS4は2013年11月15日に北米で発売され、2014年2月22日から日本での販売が始まった。PS3から約8年ぶりの次世代機であり、開発の中心になったのは、『クラッシュ バンディクー』や『マーブルマッドネス』などを手がけたゲームデザイナーのマーク・サーニー氏だ。性能だけではな
2017年11月3日、都内にて、自作ゲーム制作者のための勉強会ニコニコ自作ゲームフェス2018 ゲームクリエイターズ勉強会が開催された。このイベントは、ニコニコの自作ゲームを投稿・プレイできるコミュニティサイト、RPGアツマールが主催するもので、参加は無料。 ゲーム制作者や実況者たちによる講演、ゲーム企画を即興で考えるワークショップなどが盛り込まれている、自作ゲームに励む人たちへの支援の集いだ。 目当ての講演者と親交を結んだり、参加者どうしでお互いのゲームをプレイし合って直接意見交換をしたりできるため毎回人気があり、今年は40名の募集に対して枠を広げ、50名以上の参加者が会場に足を運ぶこととなった。 ニコニコ自作ゲームフェス2018 ゲームクリエイターズ勉強会 (画像は公式サイトより) 今回、ゲストを招いての講演では、『ゴッドイーター』や『フリーダムウォーズ』のコンテンツディレクションを手
2017年12月5日に投稿され、バーチャルYouTuberの歴史を変えた“とあるブログ記事”のことをご存知だろうか──? 『キミは「バーチャルのじゃロリ狐娘YouTuberおじさん」を知っているか!?』と題されたそのブログは、日ごろの閲覧数を上回る爆発的なヒットをし、当時300人程であった当該キャラクターのYouTubeチャンネルの登録者数をわずか数日あまりで9000人にまで押し上げる“事件”となった。 (画像はキミは「バーチャルのじゃロリ狐娘YouTuberおじさん」を知っているか!? – 根室記念館より) しかも、その“バーチャルのじゃロリ狐娘YouTuberおじさん”なるキャラクターの動画を開くと、見た目の美少女っぷりにも関わらず、キャラクターは「男性の声」でしゃべっている。 そしてこれは企業ではなく、どうやら「一介の個人」が制作しているものらしい。その異質なキャラクターの持つ不思議
阿部愛由美さんという女性がTwitterで投稿したのは、父親でありアニメーターでもある阿部邦博さんが記したという、ゲームの攻略メモだ。ひと目見ると、精緻に書き込まれた攻略メモからはある種の魔導書のような迫力が感じられ、それと同時にゲームプレイヤーとしての並々ならぬ熱量も感じられた。 「すごいメモがある」とこのネタを持ち込んできた編集部員の熱意か、仕事として自身に湧いた興味か、あるいは“その魔導書”の魔力に惑わされてか。とにかくゲームライターであるわたしは、愛由美さんに通話で取材することになった。 以下がわたしがこれから記す体験、いや、“旅”の記録である。 文/Nobuhiko Nakanishi 編集/ishigenn このメモは8月に50歳で逝去された邦博氏の葬儀後、仕事場でもあった自宅の部屋の遺品整理のなかで見つけたものだと愛由美さんは語ってくれた。最近はゲームをプレイすることもなくな
2015年のデビュー以来、世界的なヒットが留まるところを知らないインディーゲーム、『UNDERTALE』は、2018年の今年に至っても去る9月15日にNintendo Switch版が登場するなど、これまでに多くのプラットフォームでリリースされ、いまなおプレイヤーに衝撃を与え続けている。 『UNDERTALE』 キュートでありながらブラックで、日本のプレイヤーであればどことなく見覚えのあるようなテイストをふんだんに漂わせたこの作品。 この2DタッチのRPGの大部分をひとりで手掛けた26歳の若きクリエイター、トビー・フォックス氏は、知る人ぞ知る大の『東方Project』(以下、『東方』)ファンだ。 東方Project第8弾『東方永夜抄』 そのトビー氏を、『東方』の生みの親であるZUN氏と引き合わせたのが、Onion Gamesの木村祥朗氏。 木村氏もまた現在、インディーゲームの世界で活躍する
現在、「VRChat」というVRSNS上でさまざまなことが起こっている。夏ということで8月にはVR花火大会が開催されたり、ユーザーどうしのVR結婚式が開かれたり、広大なVR世界を冒険する探検隊が活動していたり、VRアスレチック大会やVRクイズ王決定戦なども開催されている。 驚くべきことに、これらはいずれもユーザー主導のイベントである。彼らの活動をSNSで見るだけでワクワクしてしまうが、いざ自分がその世界に入り込むとなると、いったいどんな世界が待っており、どんな体験をすることができるのだろう。 またそこで生きる人々はどのような人間なのだろうか。 ゲームストリーマー赤野工作氏による「特集:漂流する現代日本、仮想現実は労働者の居場所となりうるか」をご覧頂きたい。(編集部) 文/赤野工作 「労働者は今、仮想現実で何をしているのだろうか」 次世代のSNS「VRChat」。現代技術の粋とも言えるこの仮
本稿の執筆者、エンタースフィア代表・岡本基氏が元々任天堂のスタッフであったことは、古くからのネットユーザーには知る人も多いかもしれない。 さて、そんな氏に今回寄稿をお願いしたのは、ゼルダ新作『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』がらみのTwitter発言に編集部が興味を持ったのがキッカケ。さっそくプレイ記事の寄稿を打診したところ1週間後に届いたのは、Webメディアのコラムとしては常識ハズレの分量の大大大長文(!)。しかし今回のゼルダの歴史的意義を雄弁に語った論考であるとして、一挙掲載をすることに決めた。 本稿の1ページ目は、歴史的視座の分析。元任天堂スタッフとしての視点も交えつつ、この20年における世界のゲーム動向から見たゼルダ新作の意義を把握する。そして2ページ目は、詳細なレベルデザインの分析にもとづく、ゲームデザインの新規性の把握。昨今隆盛の「オープンワールド」はその通過点にすぎ
近年、女性向けゲームはたいへんな盛り上がりを見せています。 とはいえ、女性向けゲームが身近でない方からすると「イケメンたちが女性を萌えさせているゲームでしょ?」と、女性向けゲームの種類をひとくくりに思っているかもしれません。 しかし、じつは女性向けゲームは大きく「乙女ゲーム」、「育成ゲーム」、「BLゲーム」の3つに分類され、これらは異なるジャンルのゲームと考えたほうがよいものなのです。 もちろん、これらの他にも女性をターゲットとしたゲームには、占いや着せ替えを楽しむゲームなど多々ありますが、今回は“女性ターゲット”にとどまらず“女性向けジャンル”を生み出し、牽引し続けている乙女ゲーム、育成ゲーム、BLゲームにおける、約20年の歴史とその分化や進化に触れ、振り返ってみたいと思います。 【女性向けゲームの主なジャンル】 乙女ゲーム 女性向け恋愛シミュレーションゲームのこと。女性の主人公(プレイ
第9話のあらすじ 1980〜1990年代というゲーム業界の「青春期」に大奮闘したゲームクリエイターたちの、熱くて、若くて、いきすぎた思い出を田中圭一先生がたずねる『若ゲのいたり〜ゲームクリエイターの青春〜』。 第9回は、1995年にセガ(現セガゲームス)からリリースされたアーケードゲーム『電脳戦機バーチャロン』の生みの親・亙 重郎さんをゲストにお迎えしました。 『バーチャファイター』の大ヒットにより、業界のトレンドはポリゴンにシフトしていく最中、“ローポリゴンでもロボットならゲームファンを魅了できるはず”としてアクションを起こしたのが亙さんでした。 しかし、当時の業界には「ロボットが主役のアーケードゲームはヒットしない」というジンクスがまことしやかに囁かれており、企画段階から上層部の大反対が……。 「コケたら左遷だ!」「半年で結果を出せ!」「ロケテのインカムは最低でも2万!」──そんな、ロ
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