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ブックマーク / edn.itmedia.co.jp (15)

  • 第3回 論理回路の基礎(組み合わせ論理回路)

    前回はデジタルICとロジックICの全体像を説明しました。今回はロジックICの基である「論理回路」について解説します。 四則演算(算術演算)と論理演算 ここでは原点に立ち返って解説を始めます。まず「論理回路」とは何でしょうか。 「論理回路」とは、「論理演算」を実行する回路です。それでは「論理演算」とは何でしょうか。 小学校で習った「算数」を思い出してください。算数も「演算」です。算数をもう少し難しい用語で表現すると「四則演算」または「算術演算」となります。和算(足し算)、減算(引き算)、乗算(掛け算)、除算(割り算)の4種類(四則)による演算という意味です。演算の対象となるのは整数や実数、複素数などですね。 算術演算に対して「論理演算」とは、「真」と「偽」の2つの値だけを使う演算です。1個以上の「真」あるいは「偽」の入力から、1個の「真」あるいは「偽」を出力します。「真」、「偽」はいずれも

    第3回 論理回路の基礎(組み合わせ論理回路)
  • DC-DCコンバーターの突入電流と負荷の制限

    電圧降下と停電 配電システムでは、突然の負荷増大は著しい電圧降下を発生させる可能性があります。これら短時間の電圧低下については、その後に続く電源の部品に影響を与えないようにすることが理想です。DC-DCコンバーターを入力電圧低下や停電から保護するための一般的な方法は、コンデンサー内に十分なエネルギーを保存して、電圧低下や停電の期間中もコンバーターが動作を継続できるようにすることです。図1に簡単な回路を示します。 回路は、カップリングダイオードDと、1つまたは複数のコンデンサーCで構成されます。コンデンサーCは、通常動作中に動作電圧VIN-VDiodeに充電されます。入力電圧の低下や停電が発生すると、ダイオードが逆電流をブロックしてコンデンサーの電荷が電源方向に放電されるのを防ぐので、DC-DCコンバーターはコンデンサーCに保存された全てのエネルギーを使用できます。コンデンサーの電荷はDC-

    DC-DCコンバーターの突入電流と負荷の制限
  • サーミスタを使わずに低損失で突入電流を制限

    NTCサーミスタによる突入電流を制限する方法に代わる手法を紹介する。電源ラインに挿入した抵抗を切り替え制御することにより、突入電流を制限するというものだ。 負荷に200W以上もの電力を供給する電源回路には、突入電流を制限する機能が必要となる。この機能がない場合、突入電流は数百アンペアにも達し、入力ラインの整流器の故障、ヒューズや入力フィルタ用インダクタの溶断、あるいは力率改善(PFC:power factor correction)フィルタ用のコンデンサの破損などを引き起こす。 突入電流の制限方法としては、NTCサーミスタ(負の温度係数を持つサーミスタ)を入力ラインに挿入するという簡単な方法がある。この種のサーミスタは温度が下がると抵抗値が大きくなり、温度が上がると抵抗値が小さくなる。電源の投入時には高抵抗なので突入電流が制限され、しばらく時間がたつと、電流によって温度が上昇して抵抗値が下

    サーミスタを使わずに低損失で突入電流を制限
  • DC-DCコンバーターの効率の計算

    DC-DCコンバーターの効率の計算:DC-DCコンバーター活用講座(17) データシートの理解(3)(2/4 ページ) 入力電流 入力電圧は2つの成分から構成されています。1つはDC成分(標準入力電流)で、もう1つはAC成分(バックリップル電流)です。 入力電流のDC成分は、さらに、負荷による入力電流とバイアス電流という2つの成分から構成されています。バイアス電流は負荷を取り外すだけで調べることができます。バイアス電流は、一般的に、無負荷時静止電流(IQ)またはハウスキーピング電流とも呼ばれます。この電流の発生原因は、出力電流が流れていないにもかかわらず、さまざまなスイッチング損失や寄生損失のためにコンバーターが発振して電力を消費し続けることと、内部電圧レギュレーターや電圧レファレンス回路が動作し続けることです。バイアス電流は入力電圧と周囲温度に依存するため、IQは通常、VIN,NOM、室

    DC-DCコンバーターの効率の計算
    otori334
    otori334 2021/12/26
    “1秒というのは、内部部品がオーバーヒートして燃えるのにかかる標準的な時間です”
  • フォトカプラでもラッチ回路ができる!?

    お高いサイリスタに代わるモノは? サイリスタは古い素子であり、年配者にはなじみが深いが、若い人にはなじみが薄い。またサイリスタを使う人が少なく、A電子では50円で販売しているがこれ以上値段は下がらないだろう。サイリスタ以外の方法でもっと手軽に、安価に2端子ラッチ回路を組むことはできないか? いろいろ考えた末にフォトカプラを使う方法にたどり着いた。もともとフォトカプラはLEDの光で信号を伝達する絶縁素子であるがこれをラッチ回路に使った。フォトカプラを使ったのラッチ回路の例を図5に示す。 図5の回路動作を簡単に説明しよう。この回路はフォトカプラの中にあるLEDとフォトトランジスタPTを直列に接続し、リセットスイッチ(SW2)とセットスイッチ(SW1)をLEDとPTに並列に接続した。下側のセットスイッチ(SW1)を押すとフォトカプラのLEDに電流が流れて点灯し、負荷のLED D1も点灯する。この

    フォトカプラでもラッチ回路ができる!?
  • DC-DCアプリケーションの考え方(1)極性の反転やパワーダブラー

    DC-DC変換を必要とするアプリケーションは多数あります。その数は非常に多く、世界での市場規模は2020年までに350億米ドルを超える見込みです。しかし、多くの回路設計者にとってDC-DCコンバーターは、インダクターやトランジスタなどの素子のように、1つの機能を果たす「ブラックボックス」と言えます。 DC-DCコンバーターは汎用の機能ブロックとして、必要とされるあらゆる場所に使用可能で、「代表的な」アプリケーション分野はありません。この最終章では、DC-DCコンバーターのアプリケーション分野がいかに広いかを示すために、DC-DCコンバーターのあまり一般的でないいくつかの使用方法について検討します。 極性の反転 絶縁型DC-DCコンバーターはフローティング出力を備えています。同様にフローティング入力を備えていると考えることもできます。従って、どんな絶縁型DC-DCコンバーターでも、電源電圧の

    DC-DCアプリケーションの考え方(1)極性の反転やパワーダブラー
    otori334
    otori334 2021/12/23
    “どんな絶縁型DC-DCコンバーターでも、電源電圧の極性を反転することができます”
  • DC-DCコンバーターの出力フィルタリング

    この式から分かるように、リップル電圧を減らすために外付け容量を追加すると、コンバーターの性能も低下します。例えば、全波出力整流コンバーターの出力容量が22μFで、電流1A、動作周波数100kHzだとすると、外付け容量を使わない場合の出力リップルは226mVp-pです。22μFの外付けコンデンサーを追加すると、リップルは約半分の112mVp-pになります。要求される出力リップル値がその半分の56mVp-pだとすると、90μFの合計容量が必要です。言葉を変えると、68μFの外付け容量が必要です。リップルをさらに20mVp-pまで減らそうとすると、ほぼ2500μFの外付け容量が必要になります。 しかし、このように大きな出力容量はDC-DCコンバーターの起動時に問題を引き起こす恐れがあるほか、急激な出力負荷変化に対するスルーレート応答を損なったり、出力短絡状態からの回復を遅らせたりすることがありま

    DC-DCコンバーターの出力フィルタリング
  • DC-DCアプリケーションの考え方(3)コンバーターの直列接続や絶縁の強化

    出力電流を増やすために、DC-DCコンバーターの出力を並列接続することは一般にはできません。例外はそれらが負荷分担入力を備えているか、または別に負荷分担コントローラーを使って負荷を分割する場合です。ただし、DC-DCコンバーターを直列に接続して出力電圧を上げ、それによって出力電力を増やすことはできます。 2個のDC-DCコンバーターを直列に接続する方法を図1に示します。適切な短絡保護のためダイオードが必要です。また、中間接続を共通ピンとして使うと、出力電圧が異なる2個のコンバーターを使うことによって非対称+/-出力を発生することができます。 この場合も、正レールから負レールへの短絡に対処するためにダイオードが必要です。

    DC-DCアプリケーションの考え方(3)コンバーターの直列接続や絶縁の強化
  • 電池残量計IC

    電池残量計ICとは、携帯型電子機器などの駆動に使われている電池に残されているエネルギー容量を計測する半導体チップのこと。ノート・パソコンやスマートフォン、タブレット端末などにおいて、1%刻みの残量表示を可能にしているのは、この半導体チップのおかげである。残量のデータを利用して、通話時間や待ち受け時間、オーディオ再生時間などの情報を求めることが可能だ(図1)。「フューエル・ゲージIC」や「ガス・ゲージIC」などと呼ばれることもある。 実現技術は複数ある 一口に電池残量計ICと言っても、その実現技術は複数ある。大きく4つに分類可能だ。電圧測定方式とクーロン・カウンタ方式、電池セル・モデリング方式、インピーダンス・トラック方式の4つである。 電圧測定方式は、電池セルの端子電圧を測定して、残量を求めるというもの。電池は一般に、充電した直後の端子電圧が最も高く、放電が進めば進むほど端子電圧が低下する

    電池残量計IC
  • 80年代末期の“亡霊”に注意、現代の修理業務でも遭遇率高し

    修理品の不具合事例に学ぶ それでは具体的な修理の事例で説明しよう。2002年に製造されたモータードライバの修理依頼を受けたので、不具合現象と現品の電源部の回路構成を詳細に確認した。図1に、修理依頼品の電源部と周辺の概略の回路図を示す。 図1 モータードライバの電源部 24Vの直流入力から12Vと5Vの2系統の直流出力を作り出す。赤色の点線で囲んだ部分は、24V入力の過度な電圧低下を検知する監視回路である。(クリックで画像を拡大) この製品は、直流24Vの電源入力を受けて、内部で12Vと5Vの直流電源を生成していた。12Vと5Vそれぞれの電圧とリップルを観測してみたが、いずれも良好であり問題は見つからなかった。次に、電源部に実装されていた電解コンデンサを図2のように写真に撮って、部品を取り扱っている販売代理店経由で型名を確認した。 すると代理店から不可解な返事がきた。それは、「この電解コンデ

    80年代末期の“亡霊”に注意、現代の修理業務でも遭遇率高し
    otori334
    otori334 2020/09/16
    第四級アンモニウム塩
  • DC-DCコンバーターの効率と2種類のPWM制御モード

    DC-DCコンバーターの効率と2種類のPWM制御モード:DC-DCコンバーター活用講座(8) 電力安定化(8)(1/3 ページ) DC-DCコンバーターの効率 リニアレギュレーターに比べると、スイッチングレギュレーターの効率の決定ははるかに複雑です。リニアレギュレーターのDC損失は容易に求めることができ、最大の損失はパストランジスタで発生します。しかし、スイッチングレギュレーターはDC損失だけではなく、AC損失もあります。AC損失はスイッチやエネルギー保存部品で発生します。例えば、スイッチの合計損失にはオン状態やオフ状態での損失だけでなく、オンからオフ、またはオフからオンへの移行時の損失も含まれます。トランスの合計損失は、コアのAC損失、巻線のAC損失、および巻線のDC損失を合計することによって計算されます。 トランスのコア損失は主に磁束とコア材料の相互作用によって発生し(ヒステリシス損失

    DC-DCコンバーターの効率と2種類のPWM制御モード
  • プリント配線板の保護膜を剥がす

    プリント配線板上で、テスト用の端子やビアを備えていないマイクロストリップラインにプローブを当てたいケースがある。その場合、基板の表面を覆うはんだマスク(保護膜)を除去する必要がある。そのための方法としては、以下の6種類が挙げられる。 剥ぎ取る(scraping) 削る(平削り)(milling) 研削する(grinding) 微粒子を吹き付ける(microblasting) 化学的に除去する(chemical stripping) 紫外線を照射する(ultraviolet illumination) 最後に挙げた「紫外線を照射する」という方法(例えば、米国特許No.7081209の方法)は、筆者にとってはぞっとするものである。この方法は、かつて高出力CO2レーザー装置のラベルに記載されていた「開口部を正常な眼では覗き込まないこと」という警告を思い出させる。それでなくても、筆者の実験室には危

    プリント配線板の保護膜を剥がす
    otori334
    otori334 2020/08/20
    “スクレイパはどこで入手するのだろうか。その答えは「自分で作る」だ。” 段ボールのこ十分.銅パターン本鋼製コンパス除去不可,加工難度差好ましい.ニブラ切断可能.ラインチゼル試す.
  • なぜ? 放置されてしまった低レベルな設計ミス

    ⇒連載「Wired, Weird」バックナンバー 今回は国内大手メーカー製温調器の不具合解析に関する報告だ。今まで多種類の温調器を修理してきたが、過去に修理した温調器の中にも同じ設計ミスが隠れていた。 修理を依頼された温調器の同機種は5回以上修理しているが、通電して動作を確認したら正常だった。カバーを開け過去の修理で不良があった電源基板の電解コンデンサーを確認したが、特に目につく不具合はなかった。顧客から「電解コンデンサーを交換するように」という申し送りがあった。動作は正常で不具合は見当たらないのに「なぜ、このような依頼があるのか」と、少し疑問を感じた。もしかしたら今まで気づいていない不良が隠れているかもしれない。 疑問を感じたので、電源基板に実装されている全ての電解コンデンサーの動作を詳細に確認した。その結果、予想外の設計ミスが見つかった。まずは電源基板のハンダ面の写真を図1に示す。なお

    なぜ? 放置されてしまった低レベルな設計ミス
  • アルミ電解コンデンサー(1)―― 原理と構造

    アルミ電解コンデンサーの構造 アルミ電解コンデンサーの概略は図3、詳しくは図8に示すような構造をしています。基板自立型(φ22~35)のものやリードタイプ(φ4~22)、表面実装型のものでも基的な材料に変わりはありません。 図8からアルミ電解コンデンサーの主な構成部材は次の ・陽極箔、陰極箔と呼ばれる電極箔 ・電解液 ・電解紙(絶縁紙) ・封口ゴム ・アルミ缶ケース ・リード、外装スリーブ、など   であることが分かります。 アルミ電解コンデンサーはこれらの構成部材を使用して次のような工程で作られます。 表2に示すように、アルミ箔はエッチングによって表面積を拡大しているので直接酸化膜に機械的接触をすることはできなくなり、その代わりに微細な孔に侵入できる導電性の電解液を用いています。 この電解液は陽極箔表面の酸化アルミニウム表面に接触して電荷の移動の電路となりますので、誘電体に接触する実際

    アルミ電解コンデンサー(1)―― 原理と構造
    otori334
    otori334 2020/06/05
  • スイッチング電源の課題と対策

    単純なスイッチング電源には、課題が2つある。高調波を多く含むことと、無効電力が増えてしまうことだ。これを防ぐためにPFC回路が役立つが、PFC回路にも欠点がある。そこで、1つの方策を提案したい。 →「Wired, Weird」連載一覧 前回触れたように、スイッチング方式のAC-DC電源にはいくつかの問題がある。1つは高調波の発生/大きな無効電力の問題である。高調波の原因は、ダイオードブリッジでAC入力を整流している部分にある(図1)。 AC入力電圧が1次平滑電圧(平滑コンデンサC1の電圧)より高いときには、ダイオードブリッジを介してC1へと電流が流れる。このとき電源ラインに一斉に電流が流れることから、電圧波形に歪(ひずみ)が生じる。これが高調波の原因である。また、AC電圧が低いときには電流は流れないので、電力が消費されず、無効電力が増大することとなる。 これらの問題への対策として、PFC(

    スイッチング電源の課題と対策
    otori334
    otori334 2020/06/03
    サイリスタとフォトカプラの応用例.CRDだけで済む場合もあると思うが
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