麻生太郎財務相は28日、臨時閣議後の記者会見で、日本政府の経済政策は「円安誘導が目的」との批判が海外から出ていることに対し「ドルやユーロを下げても、俺たちは文句を言わなかった。(円相場が)10円か15円戻したら(欧米が)文句を言うのは筋としておかしい」と反論した。 最近の円安傾向は「日本はデフレ不況からの脱却が優先順位の一番。円が結果として安くなるのは付随的に起きている話だ」と指摘した。 また財務相は、2013年度の実質成長率を2・5%とする経済見通しに関して「世界経済は下振れリスクの懸念が前より薄らいでいる。株価も上がっている」と話し、見通しを達成する可能性は高いとの見方を示した。ただ「生活で感じるほどの景気の良さはもう少し先にならないと出てこない」とも指摘した。