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荒廃した帝都リヒテンベルクに今も凛としてたたずむ大神殿は、しんと静まり返っていた。 早朝だから、というのもある。しかしそれよりも、ここにいる誰もが声を発しようとしないのが大きかった。 その異様な空気に包まれた大神殿の一室で、前夜から話し合いをつづける四人の大神官たちは沈鬱な面持ちで互いに向き合っていた。 「参ったな……」 と、リシェでなくとも愚痴を言いたくなる。 「帝国ではなく、あくまでノイシュタット相手の開戦か。ダスクの偽善者どもめ、考えおったな」 「確かに、フランコ殿のおっしゃるとおり。これでは、我々が動きたくとも動けません」 と、ミラーン。 「本当に打つ手はないのでしょうか」 「ライナー、そこはすでにこれまで話し合ってきたじゃないか。元から、我々に与えられた手段は少ない」 「そうだな……」 リシェの言葉は正しい。動きたくとも動けない状況に関しては、今も昔も変わりはなかった。 「では、
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