欧州中央銀行(ECB)とドイツとの契約が書き直された。9月9日、ただでさえギリシャのデフォルト(債務不履行)に対する不安が金融市場の神経をすり減らしている中でのユルゲン・シュタルクECB専務理事の突然の辞意表明は、ユーロ圏に激しい衝撃を与えた。 また、ECBが当初モデルとしたドイツ連銀とECBとのつながり(あるいは手かせ足かせ?)も断ち切った。 ユーロ圏の債務危機が激化しており、ジャン・クロード・トリシェ氏が総裁の座をイタリアのマリオ・ドラギ氏に引き継ぐまであと数週間というところで、ECBはドイツの政治家および有権者との極めて重要な関係を急ぎ改めることになった(ドイツ側も同様)。 創設以来ECBを形作ってきたドイツ連銀出身者 1998年の創設以来、ECBの役員会には有力な元ドイツ連銀高官が名を連ねてきた。当初は、経済学の教授として評価の高いオトマー・イッシング氏が、例えばマネーサプライの指