三浦 展●1982年一橋大学社会学部卒。パルコに入社後、「アクロス」編集長に。90年三菱総合研究所入社。99年カルチャースタディーズ研究所を設立して、主宰。『下流社会』『ファスト風土化する日本』『富裕層の財布』など著書多数。 いまの社会は、人任せにする部分が多ければ多いほど太る。歩かないで車に乗るとか、自分で料理せずに出来合いのものを食べていると、どんどん太っていく。 下流に転落するのがイヤなら、自分の「弁当男子」を見習い、メタボ父さんも台所に手を動かして、手間暇かけた生活をすることだ。たとえば下流の人たちが好む食物は、食品としての原型をとどめていない。そのいい例が冷凍のハンバーグやギョーザだ。しかし自分で肉や野菜など食品の原型を買ってきてハンバーグをつくれば、怪しげな添加物の入るスキはない。それを人任せにしていると、安い材料でも味にコクを出すことができる人工甘味料や油がたっぷり入ったハイ