色々な作品の悪役/敵役について語った先日のラジオに絡めて、かんでさんが新しい記事を書いている。 「天空の城ラピュタ」に登場する、ムスカというキャラクターは、典型的な悪役の類型を内にふくんだ造形になっている。 ムスカは、少女シータを利用するため、誘拐し確保しようとし、パズーと対立することになっていく。 彼の目的はラピュタの力による世界支配。 劇中終盤においてラピュタの力を得て、彼はその力におごり高ぶり、その醜悪さを見せたように見える。 名台詞「見ろ、人がゴミのようだ」が象徴。 最終的に、シータとパズーに拒否され、滅びの言葉「ヴァルス」によって敗れるのだけど、それが納得のいくように、悪役として演出された感がある。 独学で古文書を解読し、ラピュタの謎に単身迫ったムスカ。 軍に入り、政府を動かして、密命を受けて、ラピュタを探索する、その過程で、彼がどれだけの努力を重ねたか、計り知れない。 本居宣長